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低頻度使用文法「にしたがって」を考える(日本語教育クイズ! 経験からデータへ 16)

問題

「にしたがって」は他の2級文法と比べて出現頻度が非常に低いほうです。「に○○○」という形の2級文法は多いため、他の形式とまとめて勉強する学習者もおられると思います。それでは、第15問で出てきた「において」と比べてみましょう。「において」は「にしたがって」の何倍出現するでしょうか?

a 2倍
b 10倍
c 100倍

正解は……










正解 c 100倍

「において」はコーパス中に約48,000回出現します。一方、「にしたがって」は480回のみです。ここまで頻度が低いものを2級というラベルで指導対象に加えたのはどうしてでしょうか。なお、「にしたがって」の頻出レジスター(言語使用域)は白書です。詳しくはシリーズ5巻第2章の堀内論文をご覧ください。


■この記事の執筆者
岩田一成 聖心女子大学日本語日本文学科教授

■この連載で取りあげている本
現場に役立つ日本語教育研究 全6巻(山内博之 監修)


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