品川昌之/株式会社くろしお経営

アジアを中心に日系企業海外拠点の人事・組織のコンサルティングをしています。 https…

品川昌之/株式会社くろしお経営

アジアを中心に日系企業海外拠点の人事・組織のコンサルティングをしています。 https://kuroshiohr.com/

マガジン

  • 事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方

    グローバル化を世間一般で言われているイメージとは少し異なる捉え方をした上で、世界で勝てる組織作り、マネジメントについてまとめています; ・3つの時代、4種類のグローバル化 ・<包囲戦>と<各個撃破>のグローバル化 ・下剋上のグローバル経営

  • デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます

    精度は低くても、自分なりにデジタル革命の「全体像」をまとめています; ① デジタル革命での技術的「進歩」とは何か? ② その「進歩」で生まれる新ビジネスと、市場へのインパクトは何か? ③ ①②で起こった変化により、「組織の在り方」「働き方」「人材マネジメント」はどう変わるか?

最近の記事

グローバル人事:キホンの『キ』 (第3回)-施策のフォーマットを考え、運用体制を整える

(2022年5月9日掲載、https://kuroshiohr.com/2796/より転載) 1回目ではグローバル人事施策の目的を考え、2回目では施策選択の視点を解説しました。 最終回は、「施策のフォーマットを考え、運用体制を整える」ことについて解説していきます。 施策のフォーマットを考えるプロジェクト上、新人事制度導入の説明会に立ち会うことも多々ありますが、人事の方たちというのは制度を「ルール」として説明されることが非常に多い。 多くの人は本能的に「ルールで縛られる

    • グローバル人事:キホンの『キ』 (第2回)-グローバル人事の施策を適切に選択する

      (2022年5月9日掲載、https://kuroshiohr.com/2778/より転載) 前回はグローバル人事制度の目的と領域をまとめました。 以下は前回のブログで掲載したグローバル人事でよく見られる目的です; 今回はこれらの目的に向かってどのように施策を比較し、選択すべきかを考えます。 比較・選択の絶対的な基準は費用対効果ですが、それには2つのポイントがあります; 1. 期待成果と施策への投資のバランス 2. 現地最適化とのトレードオフ それぞれ解説していき

      • グローバル人事:キホンの『キ』 (第1回)ーグローバル人事の領域と目的を把握する

        (2022年4月21日掲載、https://kuroshiohr.com/2763/より転載) 「グローバル人事」という言葉は、日系企業で人事に関わる人たちの間では既に一般化していると思います。 一方で「グローバル人事」が具体的に何を指すのかが、話す人によってバラバラのように感じます。 今回から全3回のブログでは、まず「グローバル人事」に関わる領域を明確にします。 その上で、海外に事業展開している組織、今後しようとしている組織がどのように「グローバル人事」の施策を構築・運

        • ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(4/4)

          (2019年5月11日掲載、https://kuroshiohr.com/2210/より転載) 今回のブログでは、組織が目指すべき6つの方向性と、そこに大きく係わる3つの領域についてまとめました。 しかし、この6つの方向性と、3つの領域だけではカバーしきれない人事・組織マネジメントの方向性、領域があります。 下図の、領域 D)~G) に当たる部分です。 今日のブログでは、まだカバーしきれていない方向性(裏返せば解決すべき課題)と、その方向性と強く結びつく人事・組織マネジ

        グローバル人事:キホンの『キ』 (第3回)-施策のフォーマットを考え、運用体制を整える

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        • 事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方
          9本
        • デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます
          5本

        記事

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(3/4)

          (2019年5月4日掲載、https://kuroshiohr.com/2191/より転載) 前回のブログでは、 ①「みんな」がいること ②事業環境と戦略の乖離 ③時間とお金の制約 が、個人の尊重を組織の成長と結び付けるのが難しい大きな要因になっているという話を書きました。 逆に言えば、この要因を乗り越えていくのが目指す方向性になります。 目指す方向性①「みんな」がいることによって、 ・意見の不一致が起こるのだから、決定を皆に納得してもらえる状態が目指す方向性になります

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(3/4)

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(2/4)

          (2019年4月20日掲載、https://kuroshiohr.com/2171/より転載) 個人の尊重を、組織の成長と結び付ける。 別の言い方をすれば、「個人にとっての仕事の各要素を最大化し、ビジョン実現と事業推進の力へ転化する」というくろしお経営のアプローチ。 前回はそれがうまくいった事例も解説しましたが、なかなか成功させるのが難しいのが実情です。 「仕事への対価」という個人と組織の最低限の結びつきですら、ままならない場合も多々あります。 今回はその難しい理由を考え

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(2/4)

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(1/4)

          (2019年4月9日掲載、https://kuroshiohr.com/2134/より転載) 最悪の事業環境で、企業はまだ個人を尊重した経営ができるのか? くろしお経営のアプローチは、こんなネガティブな出発点から始まります。 ワーク-ライフ・バランス、多様な働き方の尊重等、個人の生き方を尊重する考え方が労働市場に広がっているのは周知のこと。 我々個々人にとって良い方向性に進んでいるのだと思います。 一方で、この方向性が現在の好景気、人不足という状況を前提にしたものではな

          ネガティブな出発点から始まる、くろしお経営のアプローチ(1/4)

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(5/5)

          (2019年10月12日掲載、https://kuroshiohr.com/2304/より転載) デジタル革命について考えるため、3つの問いを設定しました; ① デジタル革命での技術的「進歩」とは何か? ② その「進歩」で生まれる新ビジネスと、市場へのインパクトは何か? ③ ①②で起こった変化により、「組織の在り方」「働き方」「人材マネジメント」はどう変わるか? 前回のブログでは③の「組織の在り方」の変化について考えてみました。 今回は、③の「働き方」「人材マネジメント」

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(5/5)

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(4/5)

          (2019年9月27日掲載、https://kuroshiohr.com/2291/より転載) ここまで、 ①デジタル革命での技術的「進歩」とは何か? ②その「進歩」で生まれる新ビジネスと、市場へのインパクトは何か? を自分なりに考えてきました。 今回のブログは、 ①②で起こった変化により、「組織の在り方」「働き方」「人材マネジメント」はどう変わるか? を考えていきたいと思います。 まずは手掛かりとして、前回のブログでまとめた、市場へのインパクトのキーワードを並べてみま

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(4/5)

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(3/5)

          (2019年9月2日掲載、https://kuroshiohr.com/2268/より転載) デジタルの「進歩」で生まれる新ビジネスと、市場へのインパクトは何か? 前回のブログから、その答えを大きく7つのカテゴリーに分けて検討しています。 今回はその5つ目から。 ここからは、新しいビジネスというよりは、新しいビジネスの「やり方」です。 5) 資材の即時調達・コスト最適化 前回議論した4) ロングテールマーケティングでは、新たな商品開発に向けて、今まで考えられなかった企

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(3/5)

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(2/5)

          (2019年8月17日掲載、https://kuroshiohr.com/2250/より転載) 前回のブログで、デジタルの進歩は; ・短縮・省略系 ・情報記録系 ・自動改善系 で、それぞれがシステム化(プラットフォーム化)され、つながることでさらに進化していくことだと、まとめてみました。 今回のブログでは、 ②デジタルの「進歩」で生まれる、新しいビジネスは何か?について考えたいと思います。 ②デジタルの「進歩」で生まれる新ビジネスと、市場へのインパクトは何か?デジタル

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(2/5)

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(1/5)

          (2019年8月2日掲載、https://kuroshiohr.com/2233/より転載) 最近やっと、QRコードでのLineの交換に緊張しなくなりました。 そんな私にとってデジタル革命は得体のしれないもの。 あおっている人も多そうだし、「そこまで大きな出来事なの?」という懐疑的な思いもあります。 とはいえ、私のコンサルティング領域である、「組織の在り方」や「人材マネジメント」に凄まじい影響があるかもしれない。 逃げ回るわけにもいかなそう。。。 そこで、精度は低くても、

          デジタル革命を、アナログなコンサルタントがまとめてみます(1/5)

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(余論その1)

          (2020年5月30日掲載、https://kuroshiohr.com/2537/より転載) 新型コロナウイルス禍におけるグローバル経営 「事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方」 このテーマで書き始めたのは20年1月頭。 新型コロナウイルス禍がまだ中国だけの出来事だった頃。 海外出張もままならない現況では、滑稽に見えるテーマかもしれません(2020年5月現在)。 しかし、多国籍企業の多くは、今後も海外での事業がなくては立ち行かなくなります。 直接的ではなくとも

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(余論その1)

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第8回/全8回)

          (2020年5月24日掲載、https://kuroshiohr.com/2525/より転載) 下剋上のグローバル経営(4/4)今回が、このテーマでの一応の最終回。 今まで、<各個撃破>の組織体制、「下剋上」のマネジメント、「本社機能を海外拠点に置く」グループ連携について書きました。 それらを成り立たせるための人材づくりと人材の惹きつけについて、今回は考えたいと思います。 <各個撃破>の組織体制における人材づくり 前回、海外拠点の部門トップ・副トップのいずれかが本社

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第8回/全8回)

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第7回/全8回)

          (2020年5月17日掲載、https://kuroshiohr.com/2512/より転載) 下剋上のグローバル経営(3/4) <各個撃破>の組織体制、「下剋上」の運営は、一見、グループとしての連携を崩すように見えます。 でも、崩そうとしているのは、これからの時代にそぐわないコミュニケ―ションスタイル; ・本社を経由した時間のかかる連携 ・本社からのガチガチの目標で縛られたトップダウン型の運営 グループとしての連携はむしろ強化していく必要があります。 時代IIのト

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第7回/全8回)

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第6回/全8回)

          (2020年3月14日掲載、https://kuroshiohr.com/2500/より転載) 下剋上のグローバル経営(2/4) 海外拠点メンバーへの「下剋上」の効果 前回は、組織としての海外拠点間の「下剋上」経営について書きました。 今日のブログでは、「海外拠点のメンバーにとって、「下剋上」のようなマネジメントの仕組みが良いのかどうか?」を考えたいと思います。 結論から。 仕事に意義や成長を求めるメンバーが多いのであれば、良いと私は考えます。 次の図は、くろしお経

          事業がぐんぐん伸びる、グローバル化の捉え方(第6回/全8回)