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過ぎたるは及ばざるが如し

数年前、伊勢志摩観光ホテルのラ・メールというレストランでフレンチのディナーを食べた。山崎豊子の「華麗なる一族」の舞台であり、2016年伊勢島サミットが行われた超有名なホテルのメインレストランである。

一生に一回ラ・メールディナーを食べてみたいという思いから、精一杯背伸びをして、フルコースのディナーを食べた。伊勢海老、ヒレステーキ、アワビ。超一流の食材が超一流の料理人によって提供される。

感想としては「一生に1回でいいかな」であった。全ての料理がメインディッシュ。胃が休まる暇がない。一つ一つの料理は最高級に美味しいが、自分はそれらの最高級料理を複数同時に楽しむことができなかった。どんな料理でも適切な量というものがあり、それを超えると気持ち悪くなってしまう。


勤務先で組織改編があり、キックオフミーティングがあった。Aについて強化、Bは最重要、Cについて育成計画策定、Dについて・・・
事務・営業のあらゆる側面について改善と強化の企画立案指示が飛んだ。

走り出したばかりの組織はまだ機能していない。部下の顔と名前が一致しない状況で、本部指示がガンガン飛ぶ。それを100%達成できれば、それはそれは素晴らしい組織ができるかもしれない。
しかし、指示が多すぎて、作業が多すぎて、管理者も担当者も疲弊し、うまく機能しない。本部は良かれと思って企画しているんだろうが、現場の温度感や状況を把握しないで、頭でっかちの指示を出している。

どちらも、
「過ぎたるは及ばざるが如し」である。

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