マガジンのカバー画像

ハロウィンシリーズ🎃

10
ハロウィンを連想する内容の詩が上げられてゆきます。 正確にはハロウィンを含んだ日常のパラレルワールドです。
運営しているクリエイター

記事一覧

Eat you*

ドアの前で懐かしさを噛みしめる 再会は特別な皮膚を呼び覚ます 血腥さはさておき 「帰ってき…

黒崎 水華
1年前
9

*Eat me

目をくり抜いてお揃いの顔 たくさんたくさん並べましょう 道端にも塀の上にも玄関にも (あな…

黒崎 水華
1年前
3

Treat

繋がれた鎖は地下へ向かう 廃墟は街を侵食し 人影は姿を変えてゆく これが正しいの始まりとし…

黒崎 水華
1年前
2

術式:a

畑には村人の首が転がって 隣人は紅茶を嗜んでいる 掘り出したのは新しい死体 「死に体の言葉…

黒崎 水華
1年前
2

友人の黒い犬と、

あまりにもべったりと重い 軽くなっていきたい 飛んでいきたい 遠くへ行こう 花畑で指切りした…

黒崎 水華
1年前
2

Blood type*

喉が渇くな、嫌になる 天気はずっと曇りでいい なんなら夜がいい 庭の花の頭だけ落として …

黒崎 水華
1年前
7

黒い夜

j,。、、。、・。vmk,。:、・kO J,。、、。、・。vmk,。:、・kOlうyぅゆう7いういおl 夜の毛並み 曲線が温まる 「愛について教えて欲しい」 「音域はどこ?」 小さな爪と牙が棘のように尖った 寂しさを飼い慣らしている 夜が欠伸する 鍵しっぽで扉を開けて さよならする

くちなし

花を散らしたような模様が 静かに泣いている 朝から夜その狭間で息をして 僅かに擡げた首が伸…

黒崎 水華
1年前
3

蝙蝠傘

燃やした手紙が帰ってくる 手首から先が迷子にならないように 夜色のリボンを結んだ 灰の中…

黒崎 水華
1年前
3

隣人のその隣

畑のかぶが育ってきた 今朝なんて霜が降りていたよ 小さな足跡が森まで続いていて 朝は温かい…

黒崎 水華
1年前
11