シェア
「落ちたね、恋に」 「その……相手は俺?」 どの口が言うか! とその口の端を引っ張り上げ、その頬を抓ってやりたい。 それでも彼を好きなことに気付いてしまった私。 「言わない」 意地悪をした。 彼の表情が一瞬で曇り、私から目を逸らしそっぽを向いたので。 「そうよ」と付け加えた。
『おはよう!』 いつも元気いっぱい僕に挨拶をくれる隣の君が今日は目が合ってもその挨拶がない 僕は戸惑った 君の目を見ると赤く……僕は 「おはよう」 君は 「おはよう!」と満面の笑みで返してくれた 僕が君に恋をした瞬間だった さて互いに三十路の恋は成立するのか?
幼かった日に 私が大声で泣いたらあなたも大声で泣いた 私が満面の笑みで笑ったらあなたから満面の笑みが返ってきた 嬉しかった そんな私は学生時代にあなたに恋をした 甘く切ない はにかみながらあなたも私に恋をした そんなあなたと私は今手を取り合って 愛を知った