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一四零の庭苑 1巻 完結

1,000
X(旧Twitter)で毎日書いている140文字以内の短い詩たちです。 全1000話の第1巻となります。 マガジンのタイトルの意味は、X(旧Twitter)で140文字内で書いて…
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2023年8月の記事一覧

詩「夢見る頃」

私は夢を見る 青空を見て夢を見る 青に心震わせて 高いと憧れを抱く 広さに感動をして 唯、夢を見る 私は夢を見る 夜空を見て夢を見る 何処まで紺色の空に魅入られて 月の灯りは心を照らし 星の輝きは道しるべ 唯、夢を見る 夢見る頃 私の心は空っぽで 新たなときめきが満ちて行く 刹那

詩「見詰めて」

見詰めて 見詰めて 私は膝を抱えて 自室の壁を見ている 見詰めて 見詰めて そこに何かあるわけではない 『私は何を見ようとしているの?』 声にならない声 それは頭の中で響いたのか それは唇を過ぎたのか 知らない 見詰めて 見詰めて 私の中を見詰めている 心 感情 涙が塞ぐ 見詰めて

詩「抱え込む」

また一つ 心の中に抱え込んだ 心の奥底に仕舞った 生きてきた 子供から大人になった 子供の頃は抱え込むことを理解していなかった 知らず知らずに抱え込んだんだと大人になって分かった また一つ 悔しさを抱え込んだ 人から言われたことで生まれた気持ちも、また抱え込んだ もう苦しい

詩「過ぎ去りし日々を追う」

辛い出来事があった 過ぎ去りし日々を思い出し 悲しい出来事があった 過ぎ去りし日々に心を寄せ 苦しいことがあった 過ぎ去りし日々に堪える力を貰い 過ぎ去ったあの日 楽しかったこと 嬉しかったこと 全部、過ぎてしまったことだけれど、大切なもの 人はさ、また生きられる

詩「大切に生きる」

『大切に生きる』 時々思い起こす言葉 思い出しては胸に染み 時に憂鬱になり 終いには煩わしさも感じる しかしながら時々幸せに思え こんな人生も大切だと思い あれやこれやと思いを馳せる 「何だこれ?」 身勝手この上ない しかしながらこれで良いのだ けれども胸が痛み反省もする

詩「意味」

生きる意味 死ぬこと 存在の意味 己の証し 人は「意味」を多様する 生きるも死ぬも意味はなし その意味は人を絶望させるのだろうか 絶望の意味 全てが立ち行かぬ 希望の意味 人の道 証しの意味 生きた確認 人は時に意味、意味、意味…と唱える 唱える意味 不安 意味の意味 螺旋の果て 意味

詩「人の一日」

目覚める 世界がまだあることを確認する 食す 満たされる体 そろそろ頭が回り出す いやいや体が動き出す 休憩だ! 食だ! まだ中半か だるい時間、茶でも飲もうか やれやれだ、一日の大半が終わる 風呂だ 食だ やっと人心地 寝る前に少し… そう少しだけ自分の時間 時間が欲しい 寝るか

詩「心は虹色」

君と僕 良い事があったんだ ふたり笑顔になったよ 楽しかった 想い出になったよ 嬉しかった だから昼間に見た青空も 沈んで行く夕陽も 目に焼き付けておこう きっとさ、いつか… 今日の想い出に重なるんだ 君と過ごした時間 君と見た午後の虹は忘れない 奇跡のような虹 心も虹色に染まる

詩「淋しい気持ち」

「淋しい」気持ちがある 君の心にも僕の心にもある みんな心の中で抱えているんだ 時に辛いものでそれでも大事なもの 「無くなれ」と思うこともある そんな気持ちを抱える 一人で抱えきれなくて悲しいときがある 「誰か助けて」 独り言で終わる それでも抱える 声に出した分楽になる

詩「心の中の翼」

僕にもある 君にもある 人は必ず持っている 心の中の翼 翼に気付かないこともあるけれど ふいに気付くこともある 「飛べるの?」 勿論さ! 心の中の翼はさ、自由なんだ その翼の色も大きさも形も全てが君の自由で君のもの 「何処へ行くの」 君が心に命ずる場所にさ 行こうか 飛ぶよ!

詩「ひとり」

ひとりは辛い ひとりは淋しい 私の中にそんな思いも確かにある ひとりは楽 ひとりは気を使わない ひとりは自由だ だけど、けれど、あの、もう… 出ない言い訳 ふたり ふたりがいい? ふたりは嫌だ ひとりがいい! やっぱりひとりなの? 不安と戸惑い ループする問答 今は… ひとりがいい

詩「運命」

運命などない これまでの人生で感じたこともない つまらない人生を送って来たと言われれば、「そうだ」と言う だが運命など信じない 私の通って来た道 コツコツと積んで来た日々 運命などないと言い切ってやる! しかしながら最近おかしい 何かを感じる 漠然とした感覚 人は兆しという 運命

詩「月と孤独」

私は月を見上げる 私は静寂を好み 私は闇色を好み 私は刹那な時間と流れる時間、そのような感覚の時間を好みます そして自然にここに孤独が加わるのです 夜の帳が下りた頃から 私にとっては極上の時が始まります 何を考え 何を思い 何に沈黙し そして最後に孤独を愛するのです 月と孤独

詩「今日という日が愛おしい」

今日という日が愛おしい? 冗談じゃない! 毎日が愛おしく感じる? そんなことあるもんか! 過ごして来た日々が愛おしい? 考えたこともないね! 毎日、苦しくて苦しくて 辛くても悲しくても涙一つ出ない 「あ…」 涙 どうして 温かいな… 泣いた 今日という日が愛おしい