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遺伝子治療薬ついに日本でも


遺伝子工学とかバイオテクノロジーって言葉が花盛りで、そんな世界に憧れてた私が理系大学の学部生のころ、日本で初めて遺伝子治療が実施されたってニュースを見たのを覚えています。

もう20年以上前のことです。それがやっとここまできたんですね。

記事の冒頭部分から引用します。

遺伝子を体内に入れて病気を治す「遺伝子治療薬」が日本国内で相次ぎ登場する。スイスのノバルティスは神経難病の薬を2019年にも発売。大阪大学発スタートアップのアンジェスは足の血管が詰まる病気の治療薬を19年前半に売り出す。欧米に比べ出遅れていたが、効果の高い新薬が登場したことや政府の後押しを受け、国内での利用に道筋が見えてきた。

仕事で遺伝子治療を調べたことがあって、その時に知ったのは2012年に欧州で初めて遺伝子治療薬が承認されています。

リポ蛋白リパーゼ(LPL)欠損症患者に対してリポ蛋白リパーゼ遺伝子を導入する治療法です。

導入方法は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターによって行われます。ユニキュア社(UniQure)が発売したグリベラ(Glybera)は、

治療費が一回100万ドルと世界最高額の医薬品として有名です。しかしながら、2017年に販売中止となっています。

詳細は以下参照

冒頭の引用にもあるように、日本国内においては、血液がうまく届かず壊死して最終的には足を切断する重症虚血肢(閉塞性動脈硬化症やバージャー病)を阪大発ベンチャーのアンジェスが19年には国内第一号の遺伝子治療薬になる見込みとのこと。また、ノバルティスも脊髄性筋萎縮症(SMA)と呼ぶ病気の遺伝子治療薬についても19年には発売される見込み。

ちなみに、2018年4月にSMAの遺伝子治療薬を開発中だったAveXis社をノバルティスが87億ドルで買収していて、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの難病の治療にも応用可能なのだそうです。

おそらくかなり高い薬価になると思います。

ノバルティスのSMA用遺伝子治療薬は5億円とも言われていますが、致死性の高い疾患(乳幼児期に大半が死亡)なので必要性高い医薬品です。
*出生児の6,000~10,000人に1人は、何らかの型のSMAに罹患すると推定されています。

高額医薬品の第1波の小野薬品のオプジーボ(抗体医薬品)、第2波の血液がん用の細胞治療薬CAR-T(キメラ抗原受容体T細胞)、そして第2波がまだ日本で上市される前に第3波の遺伝子治療薬が控えています。

高額医薬品の薬価問題など色々と議論になりそうです。。。

ただ、サイエンスやテクノロジーが好きな私としては、こうして新しいものをつかってこれまで治せなかった人を治療できるのは、本当にすごいな〜って思ってしまいます。遺伝子治療の夢は、1990年代からなので、約30年を経て現実の世界にやってきたことになりますね。

#COMEMO #遺伝子治療薬 #日本上市 #テクノロジー

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