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久々の映画館で泣きました。

自宅でネトフリやアマプラといった物凄いコンテンツがあるが故に、映画館で映画を観ることが減っている方も多いかなと思いますが、私もそのうちの一人です。(現在形で書いている当たりが、今後もこれが続くんだろうなと自分の中では分かっていそうです…)

何の映画を観たかというと、オッペンハイマーです。

だいぶ前にこの映画の撮影が始まっているニュースを聞いた覚えがあったのですが、あまり期待をしていませんでした。だって、アメリカ作られた映画ですから。でも、気になっていたんです。内容が内容ですから。

結論を言うと、とてもいい映画でした。
もう一度観に行きたいと思うくらいです。

私は米国研究留学時代にワシントンDC近郊にいたときに、スミソニアン航空宇宙博物館へ行く機会がありました。そこには広島に原爆を投下したB-29爆撃機エノラ・ゲイが展示されているんです。非常に質素な説明文のみで、広島の原爆後の凄惨な状況といったことの説明などはなかったように思うのですが、
とにかく「こいつが、エノラ・ゲイか…こいつが…」
と心底衝撃を受けたのだけは20年近く経た今も強烈に覚えています。

高校時代には修学旅行で広島も行きましたので、なんとも言えない感覚になりました。

そこから20年後に映画を観たわけですが、サイエンスから兵器、そして政治闘争と色々な流れを追体験できる映画でした。この原爆を作るマンハッタン計画は、約3‐4年の月日と当時のレートで20億ドル(現在だと300億ドルともいわれる)、60万人以上が関わったとされていて、本当に世界が変わった物凄い計画だったのが分かります。

で、劇中においても核実験がついに行われるのですが、もちろんと言いますか、実験が成功するわけです。

核実験場の映像:公式サイトの動画より

物凄い爆発・炎上、とどろく爆音、そして物凄い衝撃波。。。
喜ぶ科学者や技術者たち。。

そのシーンで私は思わず涙が零れてしまいました。

この実験が7月中旬実施、その翌月8月6日が広島なんだなと分かる訳で、本当に複雑な気持ちにさせられました。

ああ、この先に人類への投下なんだと。。
空襲もしておいて、さらに原爆も落とすのかと。。。

恐ろしい兵器が現実になってしまったと感じずにはいられませんでした。もう後戻りできないポイントまで来ていしまったのだと、肉体も精神も感じるわけです。

非常に重い内容ですが、本当に観て良かったです。
恐らく人それぞれで色々と感じるところが違うと思いますが、お時間があれば思いっきり集中できる是非映画館で観るのがお勧めです。

まだ人類は核のトンネルから出ていないのが現状ではありますが、この映画を通して今後人類としてどのような未来を描くのかという議論のきっかけになると嬉しいなと感じました。


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