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私と保護犬くるみの物語:くるみ⑬”昨日のあたちはあたちじゃない。”

昨日のあたちと今日のあたちは全然違う。

自分でも分かる。ベッドが小さくなったと思ったけど、違う。あたちが大きくなったんだ。あたちは自分の丸いベッドを二つに折って、抱っこして寝るのが好き。昨日まで、「うんしょ、うんしょ」と必死に折り曲げないと出来なかったのに、今日は超簡単に出来た。

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そして、あたちのウンチをママちゃんとパパちゃんが食べているって思っていたけど、それが違うってことも分かった。あたちのウンチは、トイレってものに食べられていた。お水がグルングルン出てきて、あたちのウンチがぐるぐる回りながら、吸い込まれていったのを見た。最初見たときはびっくりしたけど、何度も見ているうちに、別に面白くもなんともなくなった。

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うちの近所をお散歩中にあんなにあたちを誘惑して見えた道路の小石や木屑も、今日、初めてセントラルパークってところに行ったら、あんまり、魅力的に感じなくなった。だって、セントラルパークには、葉っぱも木屑も小石もたくさんあって、別に特別なもんじゃないって分かったから。あんなにあったら、どれをお口に入れていいのか分からないし、本当は美味しくないしね。それに、セントラルパークには、もっと面白いことがたくさんあって、そっちの方にあたちは夢中。おっきな木の根っこや草木の匂いをクンクンしたり、沢山のワンコたちが次々と現れ、くるみと遊んでくれる。もう、楽しくって仕方ない。

「ようやく、セントラルパークデビューできたね。昨夜、狂犬病のお注射、痛かったけど、我慢した甲斐があったでしょう?これから、もっともっといろんな場所に一緒に行こうね。くるみの冒険の始まり、始まり〜、だよ。」

ママちゃんが言った。よく意味がわからないけど、でも、あたちの胸はなんだかドキドキした。


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