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「戦争反対!」なんて言いたくなかった。

「戦争反対!」と叫ぶ自身に驚いた。

ロシアのウクライナ侵攻が始まり、NYのウクライナランニングクラブ主催のサポートイベントに参加した時の話だ。頼んでもいないのに、人の家にズカズカ踏み込んできて、「お前達を救いに来た。」と銃口向けられて、誰が喜ぶというのか。だから、「出て行ってっ!」と抵抗しているウクライナ側の行動は、当たり前だと思うし、同情も感じる。だから、「戦争反対!」と私も一緒に叫んだのだ。

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だが、ふと、その言葉を口にする自分を客観視すると、既視感を覚えるというか、なんか変な感じがした。

あれ?こんな言葉って、もう、教科書や歴史の中でしか存在しないものじゃなかったっけ?

「戦争を知らない子供達」というフォークソングも一世代前に感じて育った私が、今更、「戦争反対!」って叫ぶ日が来るなんて・・・。非常に違和感を感じるのだ。もちろん、近年もアフリカや中東では戦争が起こっているのも知っている。だが、自分が認識している第二次世界大戦参戦国にとって、”戦争ってオワコンじゃなかったの?”ってことなのだ。

ちなみに、新型コロナウィルス大流行に関しても、中世ヨーロッパのペストや、20世紀に入ってから収束までに3年かかったと言われているスペイン風邪の話は本で読んだことがあったけど、でも、まさか、自分がそのパンデミックを経験するとは思いもよらなかった。

なんだか、”歴史は歴史”と別世界の出来事だと思って生きていたのだが、2020年になってから、新型コロナパンデミックが始まり、今度は戦争が始まり、自分の今、生きている時間を俯瞰して観ると、”ああ、間違いなく歴史の教科書に載る出来事だわ。”と感じる。そして、自分が歴史の一部なんだなぁ、と思うと妙な感慨も覚えるし、ジャーナリスト的視点で見れば、面白い経験をしているのかもしれない。

だけど、やっぱり、「戦争反対!」なんて言葉は、言わないで済む人生の方がずっと良い。

だから、良い加減、やめてくれ!戦争!

自然災害、パンデミックは、人間の力ではどうにも出来ない。でも、戦争は違う。戦争は完全なる人為的災害。人間が始めたんだから、人間が終わらせられるもの。

だから、止めろ!!戦争、反対!!

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