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新米フォスター奮闘記5:「キルシェルターの現実」

猛省から間も無くひと月。頭の中は、常にわんこの事でいっぱいだ。

ほぼ毎日、フェイスブックのレスキュー団体からの投稿を見てしまうのも大きい。このSecond Chance Rescue(「2度目のチャンス」という名前のレスキュー団体。非常に意味深い。)は、シビアなケースの仔達へのサポートを沢山扱っており、NYCのキルシェルターに入っていて、”もう明日の正午までに誰かフォスターかアダプトしてくれないと安楽死させられちゃうよ。誰かこの仔を救って。”、という投稿がよくアップされる。その投稿には、Animal Care Center of NY(NYのキルシェルター)の情報がシェアされており、そこにはそのわんこの情報が沢山載っている。大抵が大型犬だ。

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その情報に、そのわんこの過去歴が分かる限り書いてある。飼い主がそこに連れてきたケースも多いのだろう。だが、それを読んでいくと、その飼い主がそこに至った要因も理解出来て、何とも言えない気持ちになる。その主な要因は、「噛む」だ。それも、皮膚を通すレベルに噛むという過去歴が何度もある。家族、そして、家に入ってきた業者、そして、ドックシッターなどを噛んでいる。それが何度も続き、結果、自分たちの手に余り、シェルターに連れて行くのである。しょうもない飼い主もいるけど、どうやら結構努力して矯正しよう(ドッグトレーナーに預けたり)としていた飼い主もいて、それでも自分の子供が噛まれてしまいどうしようもなくなったなんてケースもある。

また、引き取ったキルシェルターの職員も、どうやら2名別々に観察しレポートしている模様。それがまた非常に詳細に渡る内容で、動物への愛情を感じるから、単に”キルシェルター=非情の施設”ではないのが分かる。みんな一生懸命、救える命を救いたいんだと思う。

だが、現実、大型犬の噛み癖のあるわんこを、”可哀想だから”という感情で引き取れるか?また、引き取って自分がその仔にセカンドチャンスを与えられるか?

非常に難しい。

大型犬の仔犬のお世話でさえヒーヒー状態だった私たちには、絶対、無理だろう。そして、無理であろうわんこ好きな人たちが大多数でもあろう。

動物達に対する自分の無力さ、そして、人間達の自分勝手さ、そして、人間の救おうとする努力と熱意をまざまざと感じるひと月だった。

さて、自分は何ができるだろう?



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