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私と保護犬くるみの物語:あたし、2歳になりました。

もう20年以上、犬と暮らしている。
くるみは、3匹目。

最初に飼ったロングヘアーチワワのミルキーは、仔犬の頃に出会い、13年以上一緒にいた。私の30代から40代前半の独身時代を支えてくれたワンコ。仕事も遊びもフル回転だった時代の私によくまぁ、文句も言わず(犬だから言えないけど・・・)ついてきてくれた。一番有り難かったのは、私のがん治療中、休職して1日のほとんどをアパートで過ごさないといけない時期、一緒に側にいてくれたこと。ミルキーのお陰で、世界から取り残されるような気分に全くならなかった。
そんなミルキーは、私のがん治療が一段落ついた1年半後、旅立って行った。

その3ヶ月後に出会ったシニア犬のコーディが2匹目。
仕事に復帰し、普通の日常に戻ってはいるが、でも、心の奥底で、がんの再発や転移に怯える5年間、寄り添ってくれたのがコーディ。
抗がん剤治療で薄毛に悩む私と同じ薄毛のワンコで、たくさんの苦労をしただろうに、人間を恨むことなく、多くを求めることなく、与えられるものに大満足してくれて、4年間という短い時間だったけど、彼から教えられたことは書ききれない。

そして、くるみ。
なんと気づけば、くるみは、本日、6月26日(多分の誕生日)、2歳になりました。(くるみとの出会いと子育て奮闘記はこちらから↓)

初めての女の子で、一番手間がかかる子。
朝6時前から、ベッドの中で、「あたし、お腹ペコペコ。」モード全開で、身体をドンと押し付け、「そろそろ起きる時間じゃない?」と圧をかけてくる。その後、朝のセントラルパークの散歩を1時間半から2時間。散歩後は、身体を隅々まで拭いて、歯も磨いて、あー、しんど。気がつけば、午前中があっという間に過ぎている。
夕方のお散歩は30分から40分。お散歩後は、「あたし、今日、一日、何も食べてない。」とばかりに激しい夜ご飯の要求。

くるみのお世話時間は、1日最低3時間から4時間はかかっている。
だけど、新型コロナ真っ最中に20年勤めた商社をポジションクローズで退社し、早めのセミリタイヤライフに突入した自分にとって、実はくるみの存在のお陰で日々の充実度爆上がりなのである。

毎朝、毎朝、会社に出勤するが如く、くるみを連れてセントラルパークに行く。パークに行くと、毎朝同じ場所で会うので、すっかり顔見知りになった犬とその飼い主さんとなんてことない会話を交わす。あら不思議、日系商社にいた頃より、英語で会話をする機会が増えた。そのうち、コンタクト先を交換し、一緒にお茶やランチなどもする仲になったりもあり、新たな社会が広がったのもくるみのお陰。くるみが、フレンドリーで良い子だからこそ、私がその恩恵を貰っている。

アパートに戻ってからも、くるみと一緒に一息のつもりのベッドでゴロリ。
youtube観ながら、ダラダラ過ごす時間も、なぜかくるみと一緒だと、無意味な時間を過ごした気がしない。どんなに怠惰に過ごしても、さっぱり、罪悪感が湧かないで済むのはくるみ効果だろう。

会社を通して社会と繋がる生活から、くるみを通して社会と繋がっているような最近、なんやかんやと日々やることがあり、前以上に規則正しく、その上、ストレスほぼなしの健康的ライフになっている。

犬が自分の生活、人生に与える影響って本当にすごい。
その時、その時に自分のライフスタイルにぴったりのわんこが私の元にいてくれるのは、これは神様の采配か?
誰に対してなのかわからないけど、感謝の気持ちが自然と沸き起こる。

今日は私たちが決めたくるみの2歳の誕生日。

くるみ、生まれてきてくれてありがとう。
くるみ、私たちの元に来てくれてありがとう。
くるみがいるだけで、私たちは満たされるよ。

きっと、くるみはそんな私たちにこう応えるだろう。
「あたしは全然、満たされてなーい。早く、ご飯ちょうだい」と。










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