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【ネタバレ感想】銀河鉄道の夜

映画(1985)の方の感想です。グスコーブドリの伝記、のネタバレも含むのでご注意ください。

以下、ネタバレを含みます。ご注意ください。


この映画は、銀河を走る銀河鉄道を舞台に、それぞれの駅で展開される夢のような不思議な現象を描いていて、独特の世界観に引き込まれる映画でした。

この映画も、グスコーブドリの伝記、と同じように自己犠牲がテーマになっていて、物語の後半で、他人を助けるために自分を犠牲にして亡くなった、と語る人が登場し、この列車が死者を天に導くためのものだということが判明します。
いままでこのことについて何も語らなかったカムパネルラも、ジョバンニがこの列車に乗るときには、すでに自分を犠牲にしてザネリを助けたために亡くなっていました。

カムパネルラがジョバンニに、僕たち、一緒だね、と言われた際に涙を流したのは、避けられないであろうジョバンニとの別れが悲しかっただけでなく、自分を犠牲にするということは、必ず他の誰かも悲しませてしまうということでもあり、そのことを憂いていたからではないかなと思いました。
人生は、必ず誰かが悲しまないといけなくなる道しか残されていない状況も多くある中で、どう生きていくべきか、ということについて考えさせられましたね。
グスコーブドリの伝記、とはまた違った自己犠牲の描き方と、独特の世界観が魅力の映画でした。


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