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軽やかな笑顔よりもずっしりとした自我を

ぺらぺらっとわたしは舞う。
今日のランチは何食べたんですか?え、激辛ラーメン最高ですね!
そうよね、あの人ちょっと嫌味なところありますよね。うんうん。思わず苛立っちゃうのもわかります、今度飲みにいきましょう。

言葉と言葉の間でわたしは笑顔で舞って、相槌で飛ぶ。
嘘じゃないよ。嘘じゃないけど、それほんと?
頭の思考回路をどのくらいの速度で駆け抜けたらそんなに速く相槌がでてくるだろう、わたしはもしかして数学大得意のスーパーガールだったっけ。

え、わたしもそのアーティスト最近好きなんです、おすすめの曲教えてくださいー!
ううん、違う違う。わたしはもっとゴリゴリのロックがすき。人におすすめできないようなさ、そんな暗い曲がプレイリストにあるくせに!

ゆるりと上がった頬に垂れた目は光らない。二次元にいるかのように微笑んでぺらぺらと人と人との間をぬってぬって未来へと進んでく。
わたしはこれからなにか倒すの?漫画のようなヒーローになるつもりなの?ぺらぺらと薄いからだで進んだ先はなに?
もっとさ、ずっしりとでっぷりと三次元で生きたっていいじゃんね。
いろんなもの、跳ね飛ばして投げ飛ばしていこうぜ。最高じゃんか、モノをしっかり感じられる世界。


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