見出し画像

最後の猫

page6

cre値が上がっていたことと
電解質の項目でも基準値外のものがあり
脱水しているので皮下点滴を本日と
できれば週に2回はした方がいいと言われた
仕事のある日はまず通院はできないから
しばらくは通える日に通院で点滴してもらって
点滴されることに慣れたら自宅でやらせてもらおうか?
自宅での皮下点滴はやったことがあるので
あまりやりたくはなかったけれどあの子に
必要なら頑張ってみようなどと勝手に考えていた

点滴で少し楽になったのかごはんも少しずつではあるけれど食べ
水もよく飲んでいた
次の通院が6日後になってしまうけれど
何とかこのまま維持してほしいと思っていたが
3日目の夜にはまたあまり食べなくなり水を飲む量も減ってきた
点鼻薬は使うとそのあとズーズーと音が大きくなっていた
4日目には元気もなくなりごはんは全く食べなくなった
病院に連絡して翌日は休診日だったが
時間外で朝点滴だけでもしてもらえるようにお願いした

体重がまた100g減っていた
いくらあまり食べないといってもこんなに短期間で
こんなに減ってしまうのかとパニックになりかけていた
このまま当の猫の意思に任せるわけにはいかない
強制給餌に踏み切らなくては…

人の体験談を読んで得た知識しかなかったので
強制給餌のイメージはあまり楽しくないものだった
それでも何とか食べてもらわないと
わけのわからない病気には勝てない
踏み切れなかっただけでこのところのあまりの食べなさに
いずれこの日が来るのではと流動食の準備はしてあったので
病院でシリンジを購入して帰宅後すぐにトライしてみた
はじめは自分も猫もおっかなびっくりで
全然必要量をあげるなんてできない
もともと1度にたくさん食べず
少しずつだらだら食べるタイプのあの子は
無理やり口に入れられるだけでも嫌なのに
一気にたくさん流動食なんて断固拒否だった
何とかコツをつかんで始めたころより上手く
あげられるようになっても
1回当たりの量はどうしてもあまり増やせなくて
仕事のある日は長い時間留守にするのがとてもつらかった
それでもずっと強制ではなく
いつか自分でごはんを食べてくれるようになるまでの
大事なつなぎだからと自分に言い聞かせて
あの子にも嫌だったら自分でごはん食べようねーと
話しかけながらなんとか食べさせるのに必死だった

2日連続で点滴してもらうとちょっと元気が出てきた
そして今までほとんど出なかった鼻水がどんどん出始めた
それも透明な、水のような奴ではなく
黄緑っぽいいわゆる蓄膿症の膿のようなものが
点鼻薬を使った後や水を飲んだ後に出るようになってきていた






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?