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流魅空と言う女

前置き

 先月末、プリコネにミソラというキャラが実装されました。このキャラは少し前に終わったメインストーリー二部で裏切りやテロ行為、自分の都合で他人を踏みにじるようなクソムーブを散々かましまくった挙げ句、「私が(黒幕に)手を貸すのはここまで」と物語の中心から途中退出。黒幕に手を貸し終わったからやることがなくなったあとに「(手を貸していた黒幕は)あんなに可哀想な存在なのに恋心を支えに自分を保てていたのなら、恋とはとても良いものなのだろう」という考えのもと騎士くん(主人公)に恋をしてみようと思い立つ場面がミソラの最後の出番でした。

ぼそっと「わたしも……恋してみたいな」と言ったあとの言葉

明らかに(いつかプレイアブルで出しますよー)という雰囲気を出しており、私はそれに対して不安を隠しきれなかった記憶があります。前述したようにミソラというキャラは外見と声以外褒められたもんじゃありません。洗脳魔法で学校を滅茶苦茶にしようとしたり、よう分からんゲームを吹っ掛けてきて負けたら街を破壊しまーすとか言い出したり、心強い仲間をとっ捕まえて洗脳装置で従えたり、友達になったギルドメンバーを裏切って酷い言葉を投げかけたり、ヘイトが貯まる行動の例を挙げるとキリがありません。それを大した禊ぎもせぬままプレイアブルとして実装するのはどうなのかと思うのは自然な流れですし、ちゃんと話を読んでるユーザーから反感を買わないか?と考えずにはいられませんよねと言う話。

まあちゃんと話読んでるユーザーの方が少ないけどな(個人の体感)

事実「プリコネ辞める」や「ガチャ期間はログインしない」、「ミソラは引きません」みたいな発言をしていた人間を私が観測できる範囲の内ですら何人か見ました。私の手の中でこれなのだから実際はもっと居るでしょう。なんというか気持ちが分からんわけでもないし、運営もなかなか攻めたことするなぁ……って感じ。

それなら自分はどうなのか

 私はどちらかといえばストーリーを楽しむためにプリコネをやってる口ですが、一応クラバトもそこそこに楽しんでる身。嫌悪感MAXというわけではなかったし、そのレベルで凸ルート歪むなんてあったら色んな意味でアホらしいので「それはそれだし、これはこれ」と普通に引きました。前置きが長くなりましたがこっからがそんな気持ちで読んだキャラストの感想です。

本題

 結論から言うと諸々の理由で感情がかき乱されたのと、騎士くんは騎士くんだったので安心したという2つの気持ちが同居している状態になりました。キャラストでは騎士くんを急にデートに連れ出したミソラが「騎士さんラブになりたい」と言い始めたり、誘拐犯なんてこの世に居ない方がいいと撃ち殺そうとしたところを騎士くんに止められたり、そのせいで白けて「恋は難しいな」と黄昏てたり、心配に来た騎士くんと本心に対する問答をしたり、不意に死ぬ気のミソラが騎士くんを巻き添えに高所から落下し始めたり、それでも落下寸前にミソラを庇った騎士くんに思わず超能力を使って生き延びてしまったり、先ほど感じた自分でもよくわからない衝動に驚きながらも(これがときめきなのだろう)と「騎士さんラブに一歩前進した、まだまだ頑張っちゃいますね」と話す少女は敵と言う立場では無くなってもまだまだ危うさを抱えたままなのでした。という感じの話でした。

この台詞がかなり刺さった

 そもそも私は狂ったまでに我を出すキャラクターが大好きです。自分の欲を何よりも優先させ、例え大きな何かを失おうとも些末なことだと言わんばかりに前に進まんとするそんな奴。そのようなキャラクターは基本的に敵として登場しそのまま散っていくのが常です。しかし、ミソラはそういう感じではありませんでした。

こういう奴ね

誰かに殺されそうになってもニコニコしてるほど破滅的で、察してても知らん顔で他人を蹴飛ばすようなどこまででも自分勝手なそんなキャラが仲間としてそこにいる。数々取ったヘイト行動から素直にアンチになったり、そもそも話なんざ知らねえよとビジュアルだけで受け入れられれば楽だと思いますが、私はそうもいきませんでした。何故なら気持ちがなんとなく理解できたからです。なにか1つの欲に支配され、それにより生きづらい立ち回りを取らないと自分が自分で居られなくなって、そんな七面倒な自分なんていっそ大きな何かから滅ぼされたらどれだけ楽だろうかと叶いもしない破滅的な願いを朧気に思い浮かべながら生きる。多分そんな感じなのだろうと否定するには共感ができ、かといって肯定するには積み重ねた悪行が重く無視するほど無頓着にはなれない。そんな状態になり読んでいてどんな顔したらいいか分かんなくなっていって情緒がまあまあぐちゃってました。

要するに終わりたいのに自分で終わらせる勇気はない意気地なしなんですよ

ただ一つ文句を付けるとするのなら「これやるんならメインストーリーでやってほしかったなーーー私は」って話です。「石バカほど配るしフェスキャラはとりあえず引こうなってなるから見れるだろ」と言われたら分かりはするけど、それはどうなのよと思っちゃう。これに限っては他のフェスキャラにも当てはまる話なんですけどね、キャラストがほぼ本編の奴らが何人か居るんよこのゲーム(ビスタとかホマレとか)

んでこいつの話

 そして、後者の騎士くんについては手短に。正直、ミソラはどこまで行っても変わらんだろうと変な方向に信頼してたのですが一番心配していたのは騎士くんでした。キャラストだからとミソラに対して安易にデレデレし始めたら(それは騎士くんじゃないだろ)って解釈違いが自分の中で起こる事を危惧してたんですが、警戒はしながらも常に他人に手を伸ばし続ける騎士くんは騎士くんで良かったなーって話。自分の中でもミソラがプレイアブルになったのは賛否両論で複雑だけど、私はこれからもプリコネの話は見れそうで良かったって感じ。これ以上話すとゲームをやっていても主人公は主人公で私はゲームをやってるオタクですって言う主張が強い話になるのでこれはここまで。

 ソースが見つけられなかったのであれなんですが、記憶が正しければプリコネのコンセプトって「自分のプリンセスはお前が決めてください」って感じだった様な気がするので、ミソラはその歪みに歪んだ価値観から騎士くんに解放されるだけされて選ぶプリンセスは別のキャラがいいですね。そう私は思いましたって結論でこの話は締めようと思います。

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