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観察から考えた己の欲

 私の「最も強い欲」は何なのだろうか。少し前に諸事情によりそのようなことを疑問に思った。そのような疑問を抱いたときに私がやることは大体「観察」と「熟慮」の2つであり、今回もその行動を選択した。

 欲はその人がやりたいことであり、人の意思決定に最も影響を及ぼすものの1つ。人間の行動や紡がれた言葉には多かれ少なかれその人の欲が含まれており、他人の言動を観察しその人の欲を推察する。表に出ない(出さない)欲もあるだろうがそんなものは考えても仕方ない。観察の結果、羅列された人間が持つ欲を自分に当てはめて私がどの欲を大事にしているのかを考えてみた。数が多いので自分の中で最も弱いと思った欲と最も強いと思った欲だけを書く事にする。

 最も弱い欲は「生きたい」という欲だった。生きてても良いんだといったような自己承認欲求、生きていくための金が欲しいといったような物欲系、自分を見つめ直した結果そういった生きるための欲が極端に薄いと感じた。生きるために必要な最低限のものを求めないわけではないが必死こいてそれにしがみつくかと言われるとNoであり、無理しない程度にやるだけやってそれでもどうしようもないのであればそこで死ねばいいと思っているふしがある。ここに関してはメンタルを大きく消耗した時期の後遺症だろう。無条件に生きたいと思わないだけで、別段死にたがりというわけではないのでまあ問題はないだろうと自分では考えている。少なくとも何人かいる良くしてくれる友人がいる間は大丈夫だろう、大切にしていきたい。

 そして、最も強いと感じた欲は「楽しみたい」という欲だった。面白い人を見てみたい、面白いゲームを遊んでみたい、面白いアニメを見てみたい、面白い漫画を見てみたい、気に入ったグッズを買って悦に入りたい、友達と旅行に行ったり楽しい事で遊びたい、まだ見ぬ面白い事を知りたい。そんな子供のような単純な好奇心が私の持つ欲の中で最も強いと感じた。生きたいという欲が弱いのも、生きたいから生きるという行為を「楽しくない」「つまらない」と考えているからなのではないか?そう考えると納得がいった。この子供のような欲が自分を生かしているのだと考えると少し笑ってしまった。

 数か月、己の欲について考えていたが私は存外に単純な欲が一番強いのだなと感じた。欲は自分の強みでありその欲を研ぎ澄ませ武器にしたいと考えての行動だったが今後の身の振り方に活かせる時間だったと思っている。自分の「楽しい」を大事にしていきたい。

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