こだまでしょうか
金子みすゞさんの世界をしると、ゆたかな気持ちになれるのでしょう。
・こだまでしょうか
「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「ばか」っていうと
「ばか」っていう。
「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって
「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、
いいえ、だれでも。
学生時代に、よく、奥秩父の山に行った。
雲取山から、甲武信岳までの秋の稜線が好きで、色々と思い出すことは、いつも、小さな事件をはらんでいた。
山の峰々から、木魂が返ってくる。
満月が近くなると、細胞の水が満ちてくるので、感情的にハイになる。
月までの距離は、38万キロで、光速で飛べば、1.2秒で着ける。
これは、片道切符で、月に反射した光が、木魂のように戻って来るのに1.2秒かかる。
むかしは、都民の日が休日だったので、毎年、谷川岳に登った。上野駅から、夜行列車にのって、早朝に土合駅に着いた。
坂道を大きく左折するところに柏の木が一本たってる。
”おはよう”と声をかけると、
”今年も元気にやってきたね”と、迎えてくれる。
これを木魂というかは、知らないけど。聞こえることは、確かなので、嬉しくなる。
🌸 一昨年から、プランターで玉ねぎを育てている。秋に小さな種を蒔いて、芽が出てきたので、毎朝、”おはよう”と挨拶をしている。
植物を観察していても、一方通行では、何も聞こえてこない。玉葱の気持ちになって、この子たちの好きな環境を聞いてあげる。
木魂は、心と心をつなげて、みんな、仲間にしてくれる。
森野くまさん 🐻
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