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PISA2022の結果概要について

https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2022/01_point.pdf

今回は、あまり騒ぎになっていないPISA2022について考えてみた。視点は、あくまでも一人の教師として。

PISAの結果についての世間の反応は冷めている


結果が良くないと大騒ぎされるPISAだが、今回は比較的順位が高かったせいもあってか、世の中的にはあまり盛り上がっていない。

PISAの目的は教育政策改善であり、順位よりも個別の問題かに注目すべき

そもそもPISAを何のためにやるのかというところを考えると、自国の教育政策をよりよくしていくことにあるので、順位はそんなに気にする必要はなく、むしろ個別の問題においてより多くの子どもがつまずいている問題や、質問紙から課題を見つけていくことのほうが重要であると思う。

見えてきた課題は?

今回の結果をぼんやりと眺めていてもわかるのは、「生活との結びつき」が課題であるということだ。今回、重点を置かれている数学的リテラシーについて、高かったテストの点数に反して、質問紙では、「生活につながりがある課題」に関するものが平均を下回った。このことから、日本の子どもたちは「自分の生活にに直接関係ないと感じていることを必死に学んでいる」状態であることがわかる。

PISA結果を活用するためにはどうすれば良いのか

今回の結果を授業にどのようにいかせばよいのか?パッと思いつくのは、「生活に根づいた導入」か、「学んだことを活用する発展的な課題」だと思う。要するに「何のために学ぶのか」を子ども自身が明確にする、しかもそれが、学校知に閉じていないようにすることが肝要だ。ただ、このことの必要性はずっと指摘されている。
世間の反応は冷たいし、この調査そのものに対する批判もあるが、このような大規模な国際比較データは、今後も教育改革における重要な指標の一つとしていきたい。

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