マガジンのカバー画像

網膜剥離になって。眼科の待合室で出会った人たち。

3
網膜剥離になった時の事。励ましてくれた方、話を聞いてくれた方、眼科の待合室で出会った方たちの話。
運営しているクリエイター

2021年10月の記事一覧

いろいろ考えてもどうしようも無いことが、人生にはあるんだよ。と言ってくれたあの人

あともう少し、眼科の待合室で出会った人の事を書こうと思う。 一人はとても元気だったおばあさん。 隣に座っていたので、私の方から話しかけた。 このおばあさんも随分前に片目が網膜剥離になったそう。 ある日、目の前に暗いカーテンが下りてきて、緊急手術したと言っていた。 「網膜剥離という病気は、物がぶつかったりした時以外は、全部カルテに『原因不明』って書かれるみたい。原因が判らないって。 だから、努力しても気をつけても、どうしようもない病気なんだよ。」 と言っていた。 そし

今だから、出来ることがある。と言ってくれたあの人

この前の続きのなるのだけど、眼科の待合室でで何度か会ったSさんという女性の事を書こうと思う。 Sさんは具合が悪い私を見かけて声をかけてくれ、診察が終わって薬の処方までつき合ってくれた。 それも数回。 とてもいい人だった。 この人も、かかりつけでは治療不可能な眼の病気だった。 病気になるまでは「本が友達」で読書が趣味だったという。 今は、1、2ヶ月に一回、目の注射をしに近隣のS町からはるばる病院に通って来ているといっていた。 定期的に目に注射をしないと視力が保てないよ