彼岸花の一年
毎年、秋の彼岸が近づくと、いつもの場所から茎を伸ばし花を咲かせる彼岸花。
つい数年前までは、それが不思議でした。球根があるから毎年同じ場所から茎が出て来るのは分かるが、茎と花だけで葉が無くて、いつどうやって球根に栄養を蓄えているのか?
ということで、彼岸花を観察してみました。ネット情報で答えは知っていたのですが、やはり自分の目で確認したくなったからです。
9月、茎が伸びその先につぼみが現れます。そして、彼岸の前後に花を咲かせます。
彼岸が過ぎ10月の中頃、いつもの公園を散歩していると、彼岸花が咲いていた所に細長い葉が生えているのに気付きました。花の茎はもう倒れて地面に着いていました。ネット情報で、花が枯れた後に葉が生えて来ることは知っていましたが、初めて彼岸花の葉を見て感動したのを覚えています(noteのつぶやきで投稿しました)。
11月頃には葉も伸びて元気な様子でした。周りの雑草はほとんど枯れ、落葉樹も葉を落としているので、太陽の光は独り占め状態です。草の高さは30cm程度でした。
1月、2月の寒い冬の時期も葉の状態は良く元気そうでした。
3月の終わり頃になると葉に元気が無くなってきて、4月になると徐々に枯れてきました。同時に周りの雑草が成長してきて、彼岸花の葉は探さないと分からない状態です。これから秋まではお休み期間です。
一般的に草系の植物は、春に生えてきて秋に枯れます。また、茎と葉がある程度成長してから花が咲きます。ところが、彼岸花はこの常識とは全く異なり、秋に茎が生えてきて花を咲かせ、花が枯れた後に葉が生えてきて、春に葉が枯れます。他の草とは異なるユニークな生き方は非常に興味深いですし、他の草に邪魔されない合理的な生き方であるとも思います。彼岸花は非常に面白くて不思議な植物です。
付)スイセンも晩春から秋は枯れているので調べてみたら、スイセンはヒガンバナ科でした。
以上