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シン・仮面ライダーを観た話

こんにちは。
構えて書こうとするとなかなか書けないので、今回は観たままの感想を簡単に。

仮面ライダーは子供の頃以来見ていません。
平成ライダーも見た事がありません。
それでも監督が庵野という事でシン仮面ライダーを少し前に見たのでその事を。
特に話のネタバレになる様な事は書きませんが、まだ観ていなくてまっさらな気持ちで見たいという方は読むのを控えてください。

とりあえず観た後の率直な気持ちとしては、それなりに楽しめた!という感じです。
私は別に仮面ライダーに対して思い入れも何もない身なので、原作や過去シリーズと比べて云々といった不満も何もありません。
ストーリーに関しても、特に何も言いません。
演出は所々しんどいなという部分がありました。
そのしんどさの正体は、基本的に日曜日の早朝感が受け付けないのだと思います。
あとは低予算感。
それもまあ、邦画の予算規模から考えて仕方ないのかなと自分に思い聞かせながら観てました。

だけど、戦闘シーンのCGの安っぽさだけは本当にしんどかった。
シンゴジラとシンウルトラマンも観てますが、CGやら特殊効果やらに関して言えば、どんどん質が落ちている様に思います。

そして今回は変身ヒーローという事で、巨大ヒーローや怪獣の映画ではない。
私は映画自体大して観ないし、ハリウッド大作の類の物もろくに観ていないのですが、まず比較対象として唯一観ているアメコミヒーロー映画と言ってもいいダークナイト・シリーズとどうしても頭の中で比べながら見てしまった。
それがナンセンスなのは分かっているし、観ながら定期的に比べるのはやめようと思った。
比べるのにはあまりにも酷なのでしょう。
映画にはあまり詳しくありませんが、あちらのバットマンはクリストファー・ノーランが監督で予算の規模も桁が全く違うはずだから。
でも、一度頭に浮かんだらどうしても比べてしまうのです。
結果、全く勝負にならない。

脚本や俳優の演技や音楽は置いておきます。
ただひとつCGや演出に限っても、それを比べる事自体がフェアじゃない事を分かっていても、どれだけ理性的に観ようと努めても、私にはCG周りや演出がしんどかった。
それだけははっきりと酷かったと書きたい。

全体的な感想ははじめに書いたとおり、それなりに楽しめた!なのです。
でもそれは自分自身の中で妥協に妥協を重ねて、楽しもうと努めた結果かもしれない。
庵野秀明だからと、無意識的に好意的に見ているからかもしれない。
恐らく、何の予備知識も持たず、庵野の作品のファンでもない人間がこの映画を観たら、それは随分と印象は変わってくるのではとも思いました。

そもそも私は庵野の作品のファンなのか?
これもそれなりにファンかな、という程度です。
エヴァは長い事あまり好きじゃなかったけれど新劇場版シリーズを一気に見てハマりました。
シンゴジラは面白かった。
シンウルトラマンは期待ほどじゃなかった。(監督作ではないですが)
今回は、更にその下にくるかな、というのが私の感想です。
ちなみに幼い頃NHKでリアルタイムで見ていた不思議の海のナディアは、無意識的に大きな影響を受けていると自分では思っています。
面白いかどうかというより、刷り込みの様なものが起こっていたのではないかと。
そういう下地みたいなものはあるのです。

邦画にハリウッド大作のクオリティを求めるのは酷に違いない。
それはわかるのです。
だとしても、です。
庵野は演出センスで登り詰めた監督だと思っています。
彼は素晴らしいオリジナリティを持っているはずなのです。
それが、この映画ではほとんど感じられなかった。
全体的にはつまらなくはなかったし、もし続編があれば観るでしょう。

でもこの映画のことを考えたときに「庵野くんはそれでいいの?」と頭の中から綾波の声で再生されるのです。
彼はこの出来に満足しているのでしょうか。
ゴジラにも大して興味のなかった私にシンゴジラで見せてくれた興奮を覚えているからこそ、感想は辛辣にもなってしまうのです。

大して短くもならなかったし最後はちょっとキモくもなりましたが、私が観て思ったのはそんなところでした。

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