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1996ベストミステリを語る 01

「1996年のベストミステリ」について、ミステリ博物館館長と彼の分身かつ愛人である「げろげろゲロ子」(誰だ、そりゃ)が語ってくれます。ま、二人とも、ただミステリ小説が好きなだけのミーハーなんで、あまり期待して読まないように。ただの雑談、猥談だから(笑)。

ご挨拶(96 11/25)

「いやあ、早いもので、11月もあと数日で終わりだねえ」
「会社辞めてプーになって、2ヶ月が経っちゃうのよねぇ。なんかますます月日の流れるのが早くなっちゃったって感じ? このまま歳をとり続けて、あたしの美貌もいつしか衰えてしまうのかしら……」
「そんなことはどーでもいいんだけどさ……んなわけで、今年も残すところ約1ヶ月なんで、今年(1996年)のミステリ小説を振り返ってみようかっていう企画なんだわな、これが」
「あ、なーる……って言っても、肛門のことじゃないわよ。なるほどね。もうすぐ毎年恒例のミステリベスト10も各社で発表されるしね」
「そういうベスト10の結果や、このミステリ博物館に頂いたアンケートなんかをネタにして、二人で今年のミステリを振り返ってみましょう」
「あんなことやこんなことについて語るわけね」
「なんだよ、あんなことやこんなことって」
「え、それは……ぐふ。ぐふふふふ。いや、もう館長のエッチ。ゲロ子、赤面! 恥ずかしい!」
「……別に恥ずかしいことじゃないと思うんだけど……」
「じゃあ、どんなことを語るのよぉ」
「たとえば今年の乱歩賞受賞作の著者近影についてとか……おお、やっぱり恥ずかしいな」
「恥ずかしいというか、あれは怖いのよ。角川の『日本ホラー小説大賞』は、今年、大賞が出なかったから、あの作品に特別賞を……」
「ま、それについてはまた後日、語ることにしましょう。とにかくそういうわけで、このページの趣旨は分かりましたね」
「おっけ、おっけ。要するに今年読んだミステリについて語るわけね。でもさ、でもさ、あたし、国内ミステリしか読んでないわよ」
「ま、だから内容はほとんど国内ミステリに偏るでしょうな。分からないことは話せないし。もし、アンケートで『この海外ミステリは最高! べりべりぐー』なんてのが届いたら、読んでみるかもしれないけど」
「あと、話題にするのは今年発売された新刊だけ? 文庫派の人だっていると思うんだけど」
「その点に関しては心配ご無用。『1996ベストミステリを語る』と銘打ってはいるけど、別に新刊とは限らないつもり。あくまで『今年読んだミステリ』ってことで話を進めていきます。ま、でも、比率的に今年の新刊が多く取り上げられることにはなると思うけど」
「了解、了解。分かりました。……で、まずはなにから始めるわけ?」
「とりあえず、ミステリ博物館にお越しいただいた皆さまからのアンケートをもとに、話を進めていきたいと思いますです」
「あら。アンケートなんていつ取ったの?」
「きさまぁ、日記だけしか読んでねえんじゃないだろうな。ここを押せ。ここを(アンケートはもうありません)」

解説

~今年の乱歩賞受賞作~
 「左手に告げるなかれ」(渡辺容子*講談社)
 第42回江戸川乱歩賞受賞作。スーパーの万引捕捉に賭ける女性保安史が巻き込まれた殺人事件。内容よりも著者近影の写真で話題となった(笑)。

~日本ホラー小説大賞~
 角川書店が主催する小説大賞。第2回受賞の「パラサイト・イヴ」がベストセラーとなり、話題となった。今年は大賞作はなく、佳作として「十三番目の人格-ISOLA-」が選ばれた。館長は「パラサイト」より、こちらの方が好みだったりする。

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