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だるまさんがころんボ! 解説

 今では「刑事コロンボ」研究家の第一人者として有名で、数々のコロンボ関連本も出版している町田暁雄さん。そんな彼から「コロンボの同人誌を作ろうと思っているので協力してもらえませんか?」という嬉しいお話をいただいたのは2004年のことでした。
 僕が作家デビュー以前に自分のホームページにアップしていた「刑事コロンボ」の作品レビューを読んで、声をかけてくださったとのこと。コロンボは小学生の頃から大好きで、NHKで不定期放映されていたものを父親と楽しく見ていたことを今でも懐かしく思い出します。
 町田さんからのお誘いが嬉しくて、ふたつ返事でOKしてしまったものの、さあそこからが大変。コロンボ愛なら誰にも負けないと思っていましたが、参加予定のメンバーを知って震えあがりました。え? ホントに僕なんかが参加しちゃってもいいの? 僕、ただコロンボが大好きっていうだけで、細かい分析とか深い考察とかなにもできないんですけど。
 まあ、それならそれで僕にしかできないことをやろう……っていうか、こんなくだらないこと僕しかやらないだろう……と開き直って書くことになったのが、コロンボの各エピソードを題材にしたダジャレ小説でした。
  2004年12月に完成した「刑事コロンボ」の同人誌《COLUMBO! COLUMBO!》は超豪華執筆陣、内容も抜群、唯一ノベル化されていなかった作品まで読めちゃうという素晴らしい1冊となりました。僕の書いた「だじゃれ劇場 だるまさんがころんボ!」だけが明らかに全体から浮いていましたけど、まあ、ご馳走の中に駄菓子がひとつくらい混じっていてもいいんじゃないかと無理やり納得した次第。ていうか、あんなひどいシロモノを快く掲載してくださった町田さんの心の広さにただただ感謝するばかりでした。
 《COLUMBO! COLUMBO!》は10年かけて6号まで発行され、いったん幕を下ろしました。僕のダジャレ小説も最後まで首を切られることなく掲載され、旧「刑事コロンボ」全45作をダジャレで黒く染め上げちゃいましたよ。
 というわけで、明日からはコロンボのファンであればあるほど「なんじゃこりゃあ!」と腹を立てること間違いなしのダジャレ小説を毎回1話ずつご紹介いたします。「刑事コロンボ」の放映エピソード順にお届けしますので、まずは記念すべき「刑事コロンボ」第コロンボ第1作「殺人処方箋」からどうぞ。読む前に観直しておくと、いっそう楽しめる(腹が立つ?)かもしれません。

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COLUMBO! COLUMBO!》ネット販売サイト

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