見出し画像

現代遊戯王における混ぜもの忍者の可能性

さいしょに

こんなどうでも良いタイトルの記事を開いて頂きありがとうございます。
この記事ではぼくが競技としては1年くらい、カジュアルやネタとしては何年も取り組んでいる混ぜもの忍者について語っていきたいと思います。
読み終えた頃に「混ぜもの忍者やってみようかな」という気持ちが1ミリくらい芽生えていたら僥倖です。

忍者ってどんなテーマなの?

忍者はVol.3で登場した<青い忍者>に始まる古参テーマ(?)で、概ね「忍者」モンスターと「忍法」魔法罠の組み合わせでアドを取っていく動きを主としています。
各カードの基本性能説明はwikiさんが詳しくしてくれているのでそちらに譲るとして、今から忍者を使ってみようと思う人に「忍者ってどんなテーマですか?」と聞かれたら「忍者と忍法で要所要所を妨害しながら冥禪のダイレクトアタックでライフ削りきるテーマッスかねー」と答えます。
その辺の基本的なことも解説動画がいろいろ出てるので、ここに辿り着いた方は「そんなの知ってるから混ぜものの説明をはよせぇ」と思っているものとして話を進めます。

忍者純構築のメリットデメリット

混ぜものの話をする前に忍者純構築は何が優れていて何が課題なのかを改めて整理していこうと思います。

メリット

メリットは一言で言えば「忍者の動きを最大限安定させられる」に尽きると思います。そもそも忍者を強く使うには結構メイン枠食いますし。
基本的にはハンゾー+分身、あわよくば冥禪+分身で自分ターンを終えて相手ターンを迎えたいのですが、それを達成できる確率を最大限上げようとするとこれだけのメイン枠を要求するのです。


なので純構築にするメリットというか「忍者で勝つ為には必然こうなりますよね」というノリで純構築が組まれているものとぼくは考えています。

デメリット

「デメリットはメリットの裏返し」とよく言いますが、この場合もその例外ではなく忍者純構築のデメリットは「安定性を上げるのに明確な限界がある」だと思っています。
後で詳述しますが忍者で競技をするにあたり「純で構えられる妨害数」は現代遊戯王で協議するには若干心許ない数であることから基本的には限られた妨害で相手の急所を射抜かないと勝てません。
先攻を取る前提のデッキで安定性が低く回っても急所を射抜かないと勝てないとなるとかなり厳しいですよね。ぼくもそう思います。

競技忍者の基本ムーヴおさらい

更にここで一度競技忍者の基本ムーヴをおさらいします。
強さと実用性のバランスが最も優れているのが「ハンゾー+分身の術」スタートだとぼくは思います。
この組み合わせだけならハンゾー召喚成功時の効果が通れば実現でき(初手で達成できる確率約40%)、分身の術をセットしたら自分ターンですべきことは終わりです。
これだけシンプルながら相手ターンに分身することでトバリ2体と蜜を特殊召喚し、次の様な妨害が可能となります。
 ①蜜によるモンスター効果無効(1回、トバリが1体裏守備前提)
 ②トバリによる冥禪か櫓丸の融合召喚
  →冥禪なら磁翁の2体裏守備、櫓丸なら1枚除外
これよりかなり条件は厳しく(初手達成率約20%)なりますが、ハンゾー+トバリか蜜で冥禪+分身のセットが用意できていると用意できる妨害数は飛躍的に多くなります。
 ①冥禪が特殊召喚できる磁翁の2体裏守備
 ②蜜によるモンスター効果無効
 ③トバリによる櫓丸の融合召喚からの除外
 ④グリーンによる1体裏守備
基本的にはこの動きで相手ターンをしのいで自分ターンで冥禪と忍者軍団の集団ダイレクトアタックで勝負をキメに行く動きを取ります。

何故混ぜるのか?

さて、ここでようやく本題の「何故混ぜもの忍者なのか」です。
おおよその理由は純構築のデメリットのところで触れましたが、端的に言うと「忍者が抱えている勝ちにくさを混ぜもので改善したいから」です。
某診療所の要領で改めて忍者が抱えている勝ちにくさをまとめると、
 ・安定性不足
  ※基本ムーヴができる確率が約20~40%
 ・(妨害を構えるテーマなのに)妨害数が少ない
  ※特に妨害に妨害を当てられるとそれ以降が続かない
 ・除去に弱い
  ※忍者か忍法が盤面からなくなると苦笑いしかできなくなる
という3点が挙げられます。
これだけ見るとクソテーマやんけ!となるかもしれませんが、純忍者で勝ってきた先人たちはこれらの課題をプレイングで解決されたのです。すさまじいプレイスキルですよね。
が、ぼくはそこまでのプレイスキルもなければ事故率も高い(気がする)ので純忍者で挑むランクマでぼくが勝率50%を超えることは相当困難だと思います。
故に先述の課題解決をよそのパワカに求めたのです。
が、ぼくは競技だけでなくカジュアル、ネタにおいてもそれぞれ別の理由で混ぜもの忍者を使っている為、それぞれの違いについても語っていきたいと思います。

競技的「混ぜ」

いろいろ試したのですが、競技における混ぜもの忍者は「二刀流式」が一番勝てるという結論に行きつきました。
即ち「忍者か混ぜたもの側かが初手に固まるケースも考えてどちらかだけでも戦える、何なら両方の初動が揃った時は特有の強さを発揮する」という疎結合よりちょっと密寄りの関係性ですね。
代表的な例がクシャトリラと混ぜた「クシャ忍者」ですが、これはクシャトリラユニコーンからスタートしてもハンゾーからスタートしても勝ち得る盤面を作れ、且つユニコーンとハンゾーが初手にいたらアライズハートの素材を確保しながら妨害が構えられる固有の強さを持った盤面を作ることができます。
更にこのスタイルの良いところとして「片方が相手とぶつかりあって消耗してももう片方が元気に出てきて勝負をキメに行ける」というところです。
例えばクシャが相手のEXや盤面を裏側除外して再生不能な状態に陥らせたけど自身も壊滅状態だった場合、そこから忍者の動きが通る公算は高い…!
逆もまた然りで忍者で戦ったけどあと一歩及ばずお互いほぼ壊滅状態というところからユニコーンが出てお相手がサレンダーを選ぶシーンもままありました。
デメリットとして双方のテーマの「初手に来て欲しくないカード」を同時に引く凄惨な事故もなくはないのでメリットばかりではないですけどね、こういう固有の強さを獲得できたのは収穫だとぼくは思う訳です。

このスタイルが純構築の課題をある程度解決しているとぼくは信じる訳ですが、ここ最近の環境トップTierデッキには勝てないと感じる様になってきました。理由は後述します。

カジュアル的「混ぜ」

カジュアル(実在するのか怪しい概念ですが)でぼくが混ぜもの忍者を使う理由はズバリ「忍者が割と何でもできるから」なのです。

変化で呼べる種族と混ぜる、超変化で呼べる種族と混ぜるのはもちろん、イゾルデから戦士族に触る、ギガンティックスプライトからレベル2モンスターに触る、リンク数を伸ばす、ランク1~8エクシーズするなど、サポートできる範囲が1テーマにしてはやたら広いんですよね。

そういう意味で懐の深いテーマだと思うので、研究する人がいたらその分だけ、あるいはその何倍もの混ぜもの忍者の方向性が出てきて然るべき可能性に満ちた分野だと思っています。

シュライグがいる時に出て来る黒竜の忍者がつよいとか成金からペンデュラムできるとか、競技レベルでは使えないし流行ってる訳でもないけどちょっとしたつよいムーヴが沢山埋蔵されている金脈なんですよ、カジュアル的混ぜもの忍者は…!

それでも動画とかでたまに使う人はいても混ぜもの忍者を深堀りし続けてる人は見たことないんですよね。見てる世界が狭いのかな…
同好の士がいたら是非教えてください。是非お近づきになりたい。

ネタ的「混ぜ」

ネタで使うには現代忍者はつよすぎるという話があると思っているのですが、それでもぼくがネタで混ぜもの忍者を使う理由はただ一つ、「ニンジャはそれだけでネタだから」です!
例えば先日崩しちゃいましたが数年使っていた「スシ忍者」は「スシ、ニンジャ、カラテ」を揃えた所謂「ニンジャスレイヤー世界観忍者」だった訳です。
そういう「ニンジャ」そのものをネタにすることができるというのは他ではなかなかない強み(ネタ的な)だと思います。

その他にもカジュアルのところで語ったサポート力を使って所謂「クソカード」を治療することもある程度ながらできますし、何ならトバリたち以前の忍者だけ使ったらそれだけでネタレベルのカードパワーですよねという説も…

ここまで語ってきて思いましたが、ぼくはそもそも忍者が好きだから握っている訳ですがその理由に「いろんなことができるから」が大きい割合を占めていそうな気がしてきました。

混ぜの課題

ここまでいろいろ語ってきた混ぜもの忍者にもいくつか課題がありますので、今度はそれらを語っていこうと思います。

競技における課題

これは最近特に如実に感じるのですが、「カード1枚あたりのパワーの違い」を感じるというお話です。

非常に分かり易い例としてメインデッキの構成比を考えますと、最近の環境トップTierデッキは「動く為のカード」が15~20枚、妨害カードが15枚くらい、残りはサポートカードみたいな構成っぽいのです。
対して忍者は自分がフルパワーを出す為に「動くためのカード」を25枚くらい必要としており、枠の多さの割に環境トップデッキほどのパワーが出ていないのです。
これを以て「カード1枚あたりのパワーが違う」と考えています。
この差を混ぜものした側で埋めようとしても平均パワーで劣ってしまう為、構造的に無理が出てきたなと3ヶ月くらい前から思っています…
それ以前までは制圧に必要な妨害数がもう少し少なかった為に勝ち切れるシーンが多かったのかなとも思いますが、スネークアイが出てきた辺りからメジャーバージョンが上がった感じがしますね。

これに関しては今も解決策を探っているところなのですが、更に妨害の質、量を上げられる混ぜものを探すしかないのかなとも思っています。
炎王とか罪宝とかをそういう観点で研究する価値はあるのかなとか。

カジュアル、ネタにおける課題

これらの課題は共通していて、「忍者だけで勝ち切れる構築にしない」ということです。
こう考えるのは特に何も難しいことはなくて、「それだとカジュアル混ぜものにした意味がないと思うから」なんですよね。
競技では忍者だけで勝ち切れるのはもちろん大歓迎なのですが、特に忍者はカジュアルとかだと下手したら相手に何もせずに勝ち切ってしまうことができる可能性を持っています。
そら先攻取って相手を妨害するテーマだから当たり前っちゃ当たり前なのですが、それでは相手の動きが見れなくてカジュアル戦をしている意味がないですよね…というお話です。

ネタはこれだけ気を付けていれば良いのですが、カジュアルだと相手がある程度の制圧盤面を目指してくる可能性もあるのでその押し引き加減が難しいという「カジュアル界」共通の課題もあって余計に難しく…

という訳でカジュアル忍者はデッキのパワー感が分かってる相手に使うのが無難だけど初対面の人に使う時は基本負けスタートした方が丸い(変なヘイトを買わずに済む)くらいの考えでいます。

今後の開拓予定

と、ここまでさもいろいろやってきたかの様に混ぜもの忍者を語ってきましたが、実はまだ試していないことがいろいろありまして…
もしこれから混ぜもの忍者をやってみよっかなという方がいらっしゃったら是非こんなことを試してみてはどうでしょうという意図も込めて列挙していきます。

60枚デッキ

やってないんですよねー、60枚混ぜもの忍者。今後やりたいこと筆頭。
もちろん忍者としての初動成功率は大幅に下がってしまうのですが、その分つよいカードで固めたら平均パワーが上がる可能性は否定できないのでは…?という仮説を唱える脳内ぼくがいます。
謎と未知の可能性に彩られた大鉱山、それが60枚混ぜもの忍者なのです…!

王家の神殿

カジュアルかネタにしかならないかもしれないですが、王家の神殿を使った「初動から忍法使えちゃう忍者」は深掘りする価値があるんじゃないかと思いつつなかなかうまいデッキにできず継続研究する所存であります。

グッドスタッフ的混ぜもの忍者

獣族いろいろ+忍者の様な混ぜものは試したことがあるのですが、それ以外は割といくつかのテーマと混ぜることが多くてテーマ外カードいろいろと混ぜた場合の可能性は探り切れていないのが正直なところです。
テーマとの混ぜものの方がサッと作れるという事実もありまして…
という訳でテーマ外カードと混ぜる、沢山のテーマカードをちょっとずつ寄せ集めて1つのデッキにするといった研究が足りておりません。
ここは是非深めていきたいところだなと…

さいごに

こんな駄文をさいごまでお読み頂き誠にありがとうございます。
ビジネスでは「誰もやってないことは可能性がないことだ」などと申しますが、趣味においては必ずしもそうでないと信じてやまないはみだし忍者がやってきたことを見て鼻で笑いながらも「こんな趣味活があっても良いんか」と思って読んでくださった方の趣味活に新たな彩の可能性が芽生えていれば幸いです。
あと語ることがあるとすれば具体的構築論になるかもしれませんがそれこそ混ぜるものやコンセプトによってまちまちなので、そんな細かいことを語るとしたらデッキ紹介に留めたいと思いつつ概念のご紹介はこれで終えたいと思います。
お読み頂き重ね重ねありがとうございました!またいつか…どこかで…!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?