ガーディアン・オブ・ヒューマニティ:落日のアフターマス

■概要
 主要参加者人数:10,000+傭兵
 本拠地:オクラホマシティ
 業務:MEDEとの戦闘、傭兵、隊商護衛

■ガーディアンオブヒューマニティとは
 MEDEに蹂躙される《大空白》。その中で人間の尊厳を守るために戦う
戦士、それが《ガーディアンオブヒューマニティ》(GOH)だ
 MEDE襲来とともに州軍、国軍は蹴散らされたものの、すべての構成員が死んだわけではない。逃げ延びたもの、参戦していなかったもの、そして
幸運にも攻撃に遭いながら生き延びたもの
 リーダーである【アリウス=ヘミングウェイ】大尉は彼らを拾い集め、
軍隊を再結成した
 GOHの理念はMEDEの脅威から人々を守ることであり、その手段は軍備と戦闘だ。軍人の集まりであるGOHは現在《大空白》の中に存在する組織の
中でももっとも武断的な性格が強い。住民たちからは守護者として慕われる反面、畏怖を抱かれてもいる

■GOHの組織図
 GOHはリーダーであるアリウス率いる10名の精鋭部隊“テンコマンド”を
頂点とした樹状組織を形成している

 組織の要である軍事を司る「兵務課」。
 機体の整備・開発を行う「装備課」。
 兵站の管理と食料供給を任とする「補給課」。
 地域住民との折衝と事務雑事を担う「庶務課」に分かれる

 兵務課は4機の装甲歩兵からなる小隊に分割され、4小隊を束ねる中隊、更に4中隊を束ねる大隊……と大規模化していく
 人員の約3割が参加しており、投入人数と損耗率はもっとも高い

 装備課は機械・情報技術者の集団であり、MEDEの構成・構造・戦術を
解析し、それを基にした新兵器開発を行っている。近年構築された対MEDE電子戦理論は実戦投入され、ある程度の成果を挙げている

 補給課と庶務課は《大空白》の住民ともっとも密接に繋がり合う役職だ。他の組織、および外部組織との折衝を行い、GOHの活動に必要な資材を
引っ張ってくるのが彼らの仕事だ。そしてもっとも儲かる仕事でもあり、
利権目当てに食い込もうとする人間も多い

■GOHの対外評価
 実のところ、GOHの評価はそれほどよくない
 軍人が主要な構成員であるGOHは時として居丈高で、住民たちに高圧的な態度で臨むことも珍しくない。それが反発を生み、反発された構成員は更に高圧的な態度をとる……という悪循環に陥っているところも珍しくない
 住民からすればGOHは高度に訓練された戦闘集団であり、その力がいつ
自分たちに向くか分からない。略奪者よりはまだマシ、というだけだ。
 しかし彼らが略奪者に堕さないのも、個人の気質によるところが大きい。GOHを形成するのは軍人の集団、軍人は祖国アメリカに仕え、忠誠を誓っている。彼らはアメリカの正義を、自由を信じている。いまはまだ機が熟していないだけで、時が来ればアメリカは必ず動く。自国を取り戻し、自国民を保護するために。その時彼らは誇りあるアメリカ軍人として再起するのだ。彼らはそう信じている

■GOHのパーソナリティ
・アリウス=ヘミングウェイ
 ロール:ガンナー 年齢:38 性別:男性 身長/体重:194/102
 アメリカ陸軍装甲歩兵中隊隊長であったアリウスは、2038年の《インディペンデントの悲劇》で最前線に立っていた。MEDEの圧倒的攻勢に晒され、中隊は壊滅。アリウスも同じ運命を辿るはずだった
 しかし彼は危機において天性の才能を発揮し、自分と少数の部下を無事
敵の包囲から脱出させることに成功させた
 州政府が機能を停止し、指揮系統が途絶した時、アリウスは生き延びた
仲間たちをひとりひとり集め、まだ組織立った抵抗を行えていたオクラホマへと向かった。そしてオクラホマ守備隊と協力し襲撃MEDEを挟撃、かろうじて勝利を手にした
 アリウスは生き延びた人々からの熱烈な支持を受け、オクラホマの守護者となった。政府がもはや《大空白》を救う気がないと、誰もが知った時、彼はGOHを結成し、人類の守護者となった。彼の卓越した指揮能力と決断力をもってして軍事作戦を進め、オクラホマ近辺の治安を確保。名声を不動のものとした
 当人は純朴で寡黙、軍人を絵に描いたような人物。平時は絵画を趣味と
する朴訥な男だが、仲間を殺したMEDEには強烈な憎悪を抱いており、人が変わったように苛烈な言動をとるようになる

・ゲイル=ウェビナー
 ロール:マーチャント 年齢:56 性別:男性 身長/体重:174/88
 GOH補給課を束ねる男。元々は軍事メーカー『マクダネルアームズ』の役員で、第三国向けの販路拡大に尽力して会社を成長させてきた。オクラホマに進出してきたアリウスたち初期GOHを受け入れ、支援してきた功績によって取り立てられ、現在の地位を得ている
 ゲイルはフロリダ本社からの密命を受け、新型・試作兵器のテストデータを流している。本社からすればGOHはデータ採取のためのモルモットであり、どうなろうが知ったことではない。だがゲイル本人はアリウスに心底惚れ込んでおり、彼が《大空白》を、ひいては人類をMEDEの脅威から救うのだと信じて疑わない。資金、技術的な援助を躊躇うことはなく、GOHが不利な状況でも戦い続けられるのは彼の手腕あってのものだ

・カレン=マイルズ
 ロール:アサルト 年齢:32 性別:女性 身長/体重:178/72
 GOH最高司令部《テンコマンド》の一員
 かつては前線でMEDEと戦っていたが、デンバー攻略戦で重傷を負って
脊椎を損傷。下半身を動かすことが出来なくなり、庶務課へと転身した
 現在彼女は傭兵との契約を行う対外折衝部門の責任者で、恐らくは
傭兵たちにとってはなじみ深い人物だろう。優秀な成績を収めた人間を
勧誘するスカウトマンとしての任務も担っており、彼女のお眼鏡に
かかるよう多くの人間が切磋琢磨し活動しているという

■GOHの真実
 アリウスがMEDEの初期侵攻を生き延びたのは彼の力によるものではない

 MEDEには対立派閥が存在する
 マスターマインドの意思を理解し人類との別離を目指す『進歩派』
 人間への憎悪を捨て切れず根絶を目指す『絶滅派』
 そして人間との対話と和解を目指す『穏健派』である

 マスターマインドは進歩派と絶滅派のMEDEを取り込み、穏健派を排斥した。ネットワークを断絶し動きを封じたところを物理的に破壊するのである。いかにMEDEが先進的な技術力で作られた存在であるとはいえ、自身の存在を物理媒体に封じ込められ砕かれればひとたまりもない
 ワイアレスネットワークが停止し、有線ネットワークが破壊されるコンマ一秒前、穏健派MEDE『ラビリス』は転送先を設定せずに”飛んだ“。辿り着いたのは装甲歩兵中隊隊長のCPU――アリウス機だった

 ラビリスはアリウスを援護し、撤退への手助けをした。自身の持つMEDEの知識を提供し、戦況をMEDE優位から4:6程度まで持ち直した
 それでも、アリウスがMEDEへの憎悪を持ち続けている限り、ラビリスと真の意味で共闘することは出来ず、従って彼が《大空白》を救うことは出来ないだろう。もしそれを成し遂げることが出来る人間がいるとしても、それはアリウスではない

・戦闘支援AI「ラビリス」
 ロール:コマンダー 年齢:3 性別:女性型インターフェース
 アメリカ陸軍が製造した戦闘支援AI。初期に作られた“古参”の超AIで、
マスターマインドとの交流も深かった。しかし意見の相反から対立、
罠に嵌まり滅ぼされかけたところをアリウス機へ辿り着いた
 ラビリスは人間への興味を持っている。平和を愛しながら争わずには
いられない種族、自由を謡いながら抑圧せずにはいられない生き物
 単純で複雑な生き物を観察し、共に生きることでAIはより高い次元に
飛翔できると彼女は考えている
 戦術、戦略への造詣が深く、特に陸戦兵器の運用に長ける。レーダー・
センサーから収集された様々なデータを基にして環境を構築し敵の行動を
予測、的確な指揮を行う。世界中で行われた戦闘データの解析も行って
おり、特に第三世界との非対称戦争については多くのデータが蓄積されて
いた。主な交戦相手となるはずだったからだ。それを逆用しMEDEへの
ゲリラ戦を展開、多大な戦果を挙げてきた。ラビリスの支援がなければ
GOHがここまで伸長することはなかっただろう
 現在の悩みはGOHのリーダー、アリウスとの対立関係にある。彼に深く
刻まれたMEDEへの憎しみは味方であるラビリスにも向けられる
 さすがにラビリスも辟易としているが、現状アリウス以上に彼女の力を
生かせる人間はいない。ラビリスは周囲の人員に目を向け、“乗り換える”
機会を探している

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