【本】松浦寿輝「花腐し」。立退き要求のために新大久保のアパートの一室を訪れた四十男とマジックマッシュルームを育てる住民の三十男の人生が交差する。男たちは西新宿の高層ビルを遠景に、汚いアパート、路地、場末の小料理屋を彷徨う。世紀末の長雨で腐りかけているのは都市か、男たちの人生か。

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