文章の基本5カ条

文章(コピーライティング)は、センス。
あなたはこれまで、そんな風に思っていませんでしたか?

・文章が全然思い浮かばないんです。
・言葉の神が舞い降りてこないんです。
・そもそも文章書くのキライなんです。(笑)

そのような文章にまつわる不満・苦情・グチは、
すべて「文章は、センスである」という
誤解から生じているように思います。

この際、ハッキリしちゃいましょう。
文章は、センスではなくスキル。

学べば誰もが上手くなるものですし、
コツさえ習得すれば、スピーディーかつ
読み手に伝わる文章が書けるようになります。

そこで今回は「文章の基本5カ条」と題して、
今日からすぐに使える大事な大事な
5つのメソッドをご紹介します。

【文章の基本5カ条】
その1 ハッピーマインド・メソッド
~文章を書くときは、楽しい気分で~

いきなり「なんのこっちゃ?」と
拍子抜けしたかもしれませんが、
文章を書くとき、じつは精神状態が
とっても大事なんです。

よく「文章が浮かばないっ」と
シカメっ面で悪戦苦闘している人を見かけますが、
読んで楽しいと思われる文章は、
書き手の楽しい気分から生まれます。

だから、まずはあなた自身が
ハッピーな気分にマインドセット!
あなたのハッピーが、読み手のハッピーを生み出すのです。


その2 ハットトリック・メソッド
~文章はいきなり書かない。まず3つのゴールを決める~

文章の主役は、書き手ではなく読み手。
書き手が書きたいように書くのでなく、
読み手がうっかり前のめりになって読み進み、
何かの役に立って、
ようやくその文章に価値が生まれます。

そのために、まず3つのゴールを決めて
文章の柱(コンセプト)をつくりましょう。

① 目的
読み手にどんな行動をしてもらいたいのか、
もしくは、どんな価値を提供するのか。

② ターゲット
読み手は誰か。
たとえば「30代女性」という属性だけでなく、
「いまの仕事は好きだけど、留学経験もあり
外国人とのコミュニケーションが得意だし、
もっと自分の特性を生かした仕事に就きたいと思ってる人」
というように、悩みやニーズまでとっても明確にします。

③ 結論
つまり、この文章で伝えることや表現するテーマは何か。
話の結論をズバっと決めてから書き始めます。


その3 結論ファースト・メソッド
~文章は、結論から。結論が固まると、ほかの文章も固まる~

それこそ、結論のために文章があると言ってもいいぐらい。
だから、結論パートで、どんなことを、どんな風に書くのか、
最初にバシッと決めます。

文章は頭から順番に書かなければいけない
なんて法律もないし、メリットもないので、
今日からは、結論ファーストで!

結論が決まれば文章の方向性が固まります。
どうやって書き出そうかという
いわゆる「最初の一文問題」も
見事に解消できるのです。


その4 ラフスケッチ・メソッド
~いきなり清書しない。まずはラフスケッチ(下書き)~


文章は、絵といっしょ。
全体の構成を決め、ラフスケッチをして、
「これでいけるぞ!」と確信できてから書き始めます。

つまり、「考える」と「書く」を、
わけることが大事なんです。

考えながら書くと、話の論点がズレたり、
何を書いたらいいのか困惑したり
袋小路から脱出できないこともあります。

いきなり清書をするのではなく、
考えてから、書く。
これだけで、読み手の「なるほど感」が違いますから。


その5 幽体離脱・メソッド
~文章は、書き終わってからが勝負~

文章を書き終えても、安心してる場合じゃないんです。
書き終えてからが、本当の勝負。

客観的な視点で何度も読み直し、
書き直すことで、本質が磨かれ
文章が輝きだすのです。

ただ、自分の文章を客観的に読むというのは
じつは、超ウルトラとっても難しい作業。

だから、書き直す前に、
いったん自分をリセットするのがポイントです。

時間があるなら、一晩寝てから読み返す。
時間がなくても、ちょっと散歩してみるとか、
トイレに行くとか、1曲歌ってみるとか、
とにかく書いていた精神状態のまま
読み返さないようにすることです。

Reset & Read!


以上が「文章の基本5カ条」です。
いかがでしたか?

ちなみにこの原稿の内容は
中小企業の社長さん向けに行った
コピーライティングセミナーで
お話ししたものです。

その受講者のひとりに
前職が自衛官という方がいらっしゃいました。

セミナーの最後に感想をシェアする時間を設けたのですが
「今日の内容、自衛隊で教わったことと本質が同じでした」
と、満面の笑顔で言われたのです。

命を救う、国を守る。
そのために自衛隊で同僚や部下に行う指示の仕方と
文章の基本5カ条の本質が同じ。

つまり、一見全然違うモノですが
本当に機能するコミュニケーションというのは
同じだ、ということではないでしょうか。

これからの人生で文章に限らず
いろいろなコミュニケーションの機会があると思います。

この文章の基本5カ条を
頭の片隅に置いておけば、
あなたはCOMMUNICATIONの達人として
多くの人から愛されるようになるかも。

あなたの人生をちょっとおもしろくする、サポーターになりたいなと。