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『トロピカル〜ジュ!プリキュア』完走。「人魚の夏が終わった」物語。

こんにちは。最近は仕事が面白くなっている、つまり忙しい。タスクが溜まって期待値が高まるほどやる気が出るタイプなので、この状況下は悪くない。しかし人間って、歳とりますよね。そんなつもりなくても、去年食べてた物が油っぽく感じたり、美味しいのに一口で良かったり、寝たのに疲れが取れなかったり……現代の日本人は、まあ往々にして年齢に限らず働きすぎだなんて言われたりもしますが、年嵩が増した分、同じ働きでもしんどいわけです。

なので私は趣味タスクに溜めていた「プリキュアシリーズの消化活動」を決行することにしました。

プリキュアシリーズは初代から追いかけてますが、2015年度の「GO!プリンセスプリキュア」を境に低速気味でした。それ以降はずっと録画したまま、ほぼ放置。「ア・ラ・モード」は全部観たんですが、その他は大容量HDDに眠ったままでした。故に、それらをこの忙しい期間に消化しよう、と決めました。忙しいからこそプリキュア、心が荒む時ほどプリキュア。そう、プリキュアは世界を救いますね。その前に、プリキュアは一人の疲れた大人を救うのです。

まずはものすごく半端に観ていた「トロピカル〜ジュ!プリキュア」から。25話くらいまで観ていたんですよね。2日かけて最終話まで観ました。今回は、「トロピカル〜ジュ!プリキュア」を見た感想まとめ、ここからが本題です。

人魚「ローラ」の一夏の物語

人魚の女王になることが夢であり目標のローラ。故郷が崩壊したことをきっかけとして、彼女は「プリキュア」に助けを求めるべく人間界へやってきました。のちに自らの「運命」であると判明するセンター・まなつと出会い、やがては自分自身もプリキュアとなって、物語を進めていきます。

センター(主役)は確かにまなつであるけど、ローラもセンターだった。むしろ最終回まで見て「ローラが主人公だったな?」と思ったほど。それだけ彼女の言葉は、意思は、メンバーを動かし、物語を進めていった。

ローラの存在感って、トロピカル部の中でも物凄く際立ってたんですよね。それは彼女が「人魚だから」「異世界のものだから」「転校生だから」という理由からではないと思います。「ローラが主人公の物語であるから」、彼女は一際特別な存在としてあった。

異世界からやってきて、右も左も分からない女の子。行動力があり、強い意志と言葉を持ち、力はなくても何かを自分の力で成そうと立ち上がる女の子。彼女はその思い通り、「人間の足」を手に入れました。人間になりたいと口にすることを躊躇いながらも、その願いを自覚した瞬間に彼女は言葉にしました。「私の夢は私が叶える」と。古くから語られる名著『人魚姫』と同様に可憐で美しく、しかし現代を生きる女の子の逞しさで以って彼女は「お話の人魚姫と私は違う」と言い切るのです。

最終回まで残り6話、そこで私は感じました。「ローラの夏が終わる話なんだな」と。ローラがやってきたから、始まった物語。ローラが望む夢のために始まった、プリキュアとの絆。願いと思いがあり、彼女が自分のために行動したからこそ、過ごすことができた一夏の思い出。
長い長い「一夏」でした。私たちにとっては一年というスケジュールでしたが、彼女たちにとっては「一夏であった」と私は言いたい。物語の大半を半袖で過ごし、眩しい太陽の反射を浴びて時は進み、海の煌めきと、それを象徴するかのような人魚=プリキュアがいた物語。私はこのお話が、ローラという人魚の、夏物語だったと感じています。

もう一人の主人公、まなつ

そして同時に、まなつです。まなつも主人公であったことは間違いなくて、何故なら彼女が最もこの物語を率いる役を担っていたから。「YES!」の時も同様だったと私は思ってるんですが、主人公=まなつって、まなつ自身のエピソード数がとても少ないんですよね、他のメンバーに比べると。他のメンバー(ローラ含む)が思い悩み、何かに前進しようとする時、それを支えていくのがまなつの役割だったと思います。

「今、一番大事だと思うことをやる。」、それは彼女の口癖であり、行動指針であり、やがては物語全体を巻き込む大きなテーマとなりました。ローラだって、まなつのこの言葉に支えられてきたところが多くあります。まなつがどんな時も変わらず、他メンバー全員に対して「今、一番やりたいことは?」と投げかけてきたからこそ、トロピカル部は形を成した。最後に手を繋いで歌うことができたのは、ローラの決意を泣きながら受け入れ、見送ったのは、まなつだったから。

最終回めちゃくちゃ泣いた

いや〜〜〜本当に泣いた。まなつ、あの泣き方は卑怯だよ〜〜〜!!一緒に号泣が止まらなかった。「わかる!わかる!そうだよなあ!!」と声に出した。まなつとローラが出会った夏のお話。人間の女の子と、人魚の女の子が思い出を共有したから起きた奇跡。「忘れてしまうこと」が決まっていても、彼女たちは諦めることはなかった。別れの先に起こる悲しみを予想しても、それ以上の「トロピカってる出来事」があると信じていた。ウワッッッッ感動したわ〜〜〜〜〜!!!本当に良かったよ〜〜〜〜〜〜!!!

次は半端になっている「魔法使いプリキュア!」を見ます。

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