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「紙製荷造函創始之碑」

段ボール、板紙容器の始まり

★ジャンル【産業】
★場所 葛飾区亀有3-42-24
★最寄駅 JR常磐線亀有駅

★解説文
「日本板紙株式会社亀有工場閉鎖に伴い、当時工場内にお祀りされていた浮洲稲荷神社を亀有工場の跡地(現在の亀有三丁目四十二番二十号)に遷座(移設)し、併せて記念建立された紙製荷造函創始之碑を香取神社境内整備事業の一環として、此の度香取神社境内に移設されました」

★解説
 解説文にある亀有工場の跡地が、亀有駅から環七を渡ったところにあるショッピングセンターのアリオで、その北西側にある亀有香取神社境内にあります。社殿の裏、ぐるっと回り込んでいかないと行き着けないわかりにくいところにあります。
 現在は冷蔵庫のような大きな電化製品から、衣料品や本など、配送時の商品梱包は紙が主です。また壊れやすい商品の緩衝材、包装材にも紙が多く使われています。近年は環境負荷を減らすためにも、プラスチック材からの置き換えが進んでいるようです。
 しかし戦前ぐらいまでは紙の利用は少なく、木材が多く利用されていました。年配の方はりんごの木箱をご記憶と思います。
 日本で紙製の梱包材が使われるようになったのは明治の終わり頃からです。ここに工場があった日本板紙は、田島志一(たじま しいち)という人物が設立した日本紙器製造という会社が元ですが、田島が最初に厚紙で梱包用の容器を作り始めたのが1910年です。
 その後1913年に日本紙器製造を設立、ここにあった亀有工場の操業を開始するのは1918年です。うーん、ちょっとこの地が発祥の地とは言い難いのですが、「紙の梱包容器作りを始めたのはうちの会社だぞー」ぐらいの感じでしょうか?
 しかしそれも問題があるのは、梱包用の紙の代表といえば「段ボール」ですが、

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