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中国同盟会発祥の地

辛亥革命の発端はホテルオークラの地

★ジャンル【歴史】
★場所 港区虎ノ門2-10-4
★最寄駅 東京メトロ銀座線虎ノ門ヒルズ駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「1905年8月20日大倉喜八郎邸すなわち此地、現ホテルオークラにおいて、孫文を総理とする中国同盟会が結成された。その後、中国同盟会が母体となった辛亥革命により、1912年、アジア史上初の共和国家、中華民国が誕生した。その意義を称え、同時に末永い日中友好を期して記念碑を建立する」

★解説
 虎ノ門ヒルズ駅からホテルオークラに向かい、江戸見坂の急坂を登って途中の公園を過ぎた右手にあります。2019年、令和になって建てられた新しい碑で、オークラの建て替えに伴って設置されました。
 さて結成から100年以上も経って設置されたのを不思議に思われる方も多いと思います。中国同盟会の結成大会はかねてから東京市赤坂区の坂本金弥(さかもと きんや)邸と言われてきましたが、その坂本邸がどこにあったかは長年謎でした。それが大会当時ここに邸宅を構えていた大実業家大倉喜八郎(おおくら きはちろう)の持っていた貸家であることが近年わかり、建て替えを機に碑を建てたのです。建物の場所は当時の図面が残っていないのでよくわからないようですが、現在の大倉集古館当たりだったようです。
 大倉自身も孫文の大支援者で、辛亥革命時に日本の実業家らがほとんど支援を渋るなか、僅かに三井が30万円支援しましたが、大倉はなんとその10倍の300万円を出しました。その影響力の大きさからのちに英米からクレームが入るほどでした。革命後も大倉は中国投資を重視し、死後になりますが、敗戦時の大倉財閥の資産の過半は中国にあったと言います。
 中国同盟会は当時の清朝打倒を目指す革命団体です。中国では、1890年代から征服民族である満州族の王朝から漢民族国家の回復を求める運動が盛んになっていき、日清戦争の敗北でさらに勢いづきます。
 1894年に孫文がハワイで結成した華僑らが中心の興中会は、義和団事件

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