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「公立寺島学校発祥之地」

向島の中心地だった寺島村初の学校

★ジャンル【学校】 
★場所 墨田区東向島3-34-4
★最寄駅 東武線曳舟駅

これまでの23区発祥の地一覧

★解説文
 碑文は特になし
 隣に「魁の地」と題した解説板
 「明治12年10月12日、この地に茅葺き農家を一部改修して、寺島村立寺島小学校が創立した。村の発展とともに児童が増え、明治39年頃、西校舎(現第一寺島小学校)に校地を拡大した。大正12年に寺島町となり、大正13年には第二寺島小学校が開校し、寺島小学校は第一寺島小学校となる。昭和3年には第三寺島小学校が開校する。寺島町では旧制中学校の誘致を進め、大正11年の府立七中(現墨田川高校)開校に伴い、敷地の一部を分割し、新校舎ができるまでは、この地にあった旧小学校の校舎を利用して授業をおこなった。子ども達の学びの場を整えた寺島町では、大人も学ぶ場として、昭和4年に寺島町立図書館を会館し、府立七中の先生を講師とした講座も開催された。公立の図書館が少なかった時代のため寺島町が向島区になると、図書館は都立日比谷図書館の分館となり、戦後、墨田区立となった。平成31年、障害の有無に関わらず差別のない、生き生きと暮らせる街をめざして「喜楽里すみだ工房」が開設された。寺島のまちで、教育・福祉を先導する施設が展開したこの地は、まちに暮らす人々の幸せをつむぐ「魁の地」と言える。なお「公立寺島学校発祥之地」石碑は、第一寺島小学校創立80周年を記念して建立され、書は、「書の巨人」と言われ、寺島小学校同窓生で文化勲章を受賞した「西川寧」氏の揮毫となる。本石碑の他、子育て地蔵と白鬚神社にも西川氏の書が残されている」

★解説
 曳舟駅北側を横切る地蔵坂通りを北に行くと、少し先右手に墨田川高校の大きな建物があり、そのすぐ先に解説文に出てきた元図書館の建物、現在は「喜楽里すみだ工房」があります。その前面の植え込みに建っています。
 もう解説板の内容ですべて言い尽くした感がありますね(笑)。あまり書くことないです。
 というわけにもいかないのでちょっと周辺のことを書きます。寺島(てらじま)村初めての学校として開校したのが明治12年とありますから1879年です。これは都心部の、かつての江戸と呼ばれた地域の学校と比べると決して早くはありません。しかし地域の初めての学校として誇らしかったのでしょうね。
 寺島村の名は江戸時代からあり、江戸庶民の行楽地として有名でした。代表としては向島百花園などがあります。また江戸近郊なので、江戸で消費される野菜などの栽培も盛んで、近郊農業のはしりの地でしょう。近くの白鬚神社境内には名産「寺島ナス」についての解説板があります。ナスは江戸で人気の野菜でした。
 明治になり7つの村が合併して寺島町になったのは1889年で、その中心は寺島村でした。さらに1932年に東京市となり、隅田町、吾嬬町と合わさって

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