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「淘宮術発祥之地」

性格を改善する江戸から続く修養法

★ジャンル【文化】 
★場所 文京区水道2-17-1
★最寄駅 東京メトロ江戸川橋駅

これまでの23区発祥の地一覧

★案内文
「この地は江戸幕府の同心組頭であった横山丸三が西暦1780年(安永九年)に誕生し、淘宮術を発明して1834年(天保五年)に発表した記念の場所です。淘宮術は今日まで続いている心の修養法で、自分の性格を改善することによって運を良くして、心楽しく元気で幸せな毎日を過ごす事を目標にしています。詳しいことはこの建物一階の日本淘道会事務所に用意されているパンフレットをご覧下さい」

★解説
 江戸川橋駅からかつて神田上水が通っていた巻石通りを東へ進み、大きなお寺が並ぶ場所、右手に図書館があるあたりで一本右手の通りに入ったところのマンション前にあります。1階が日本淘道会事務所です。
 淘宮術というのは聞いたことがない方がほとんどだと思いますが、宗教ではありません。淘宮術を考案した横山丸三(よこやま まるみつ)は、当初「天源術」というものを学びます。これは占星術のようなもので、人の運命は十二の気の周期で決まっており、それを知って生活に役立てる、というものでした。
 横山はそれでは運命論であって人間の向上は望めないと考え、そのような運命を知った上で精神を修養し、自身の気質の偏りを正すことで運命を改善すべきだ、と結論します。そのための実践術が淘宮術です。「淘」は不純物を洗い流すことで、「宮」は精神の宿っているところ。淘宮は心の汚れを洗い流す修養法という意味だそうです。
 江戸時代は巻石通りの脇を神田上水が暗渠で流れており、その南側に幕府御家人の組屋敷が立ち並んでいました。横山の家はその一角であるこの場所にあったようです。
 幕末の一時期は1000人を超える門弟が集まりますが、政情が不穏な中、幕府は淘宮術を宗教とみなし、幕府の統制下にある神道・儒教・仏教以外の宗教を禁じるという立場から、淘宮術も禁止します。
 しかし明治維新以降、信教の自由が認められるとともに淘宮術も活動を許

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