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「スーパー堤防事業」(日本最初のスーパー堤防)

実は2種類ある「スーパー堤防」

★ジャンル【その他】
★場所 中央区新川1-28-23先
★最寄駅 JR京葉線八丁堀駅、東京メトロ日比谷線八丁堀駅

これまでの23区発祥の地一覧

★碑文
「大地震等に対して、より安全性を高め、水辺に親しめる環境が再生されるよう、堤防基礎の強化、盛土・修景などを行い、幅の広いスーパー堤防の整備を進めています。 スーパー堤防の整備にあたっては、後背地の再開発等のまちづくりと一体となって整備を進めています。 この場所は、日本で一番最初にできたスーパー堤防です。」

★解説
 永代橋から隅田川沿いに南に300メートル。東京ダイヤビル5号館前の堤防上に周辺地図の大きな案内板があり、その下に記されています。特にスーパー堤防のための設置物ではありませんが、日本最初と明記されていますので取り上げます。
 スーパー堤防というものはお聞きになった方も多いと思いますが、これは俗称で正式には「高規格堤防」と言います。ネットで「スーパー堤防」「発祥」と検索するとだいたい千葉県の利根川の堤防が出てきます。出てきた記事を読むと、その場所には「スーパー堤防発祥の地」という立派な碑が建っているのがわかります。千葉県は私のnoteの対象外ではありますが、おかしいですね?こっちにも「日本最初」と書いてありますけど?
 種明かしをすると、実はスーパー堤防には2種類あるのです。国が進める事業と東京都が進めるものとです。千葉県のものは国の事業で、この新川の堤防は都の事業です。千葉県・利根川の「発祥の地」の堤防は1987年に事業を開始し、1992年に完成しています。
 新川のものはおそらく1985年開始で1990年には完成しています。ありゃ? 都の方が早いじゃないですか。国の方の碑はちょっと注釈必要じゃないんでしょうか(笑)。
 では国と都で何が違うのでしょうか? 国の高規格堤防は目的が「超過洪水対策」となっています。難しいですね。堤防には想定した洪水の水位がありますが、万が一それを超えても大丈夫なような堤防、ということですね。
 洪水で川の水が堤防の高さに迫ると、堤防の中に水が浸透して壊れたり、堤防を越えた水が堤防を削って壊れたりします。そうなると濁流が堤防外に押し寄せますので大変なことになります。2019年の各地の洪水でもご覧になった通りです。
 国の高規格堤防は、堤防の幅を堤防の高さの2、3倍程度という従来型か

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