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言葉短く、略せよ乙女

どうも。
“さかゆう”こと、逆佐亭 裕らくです。
今日は名前だけでも覚えて帰ってください。
ちなみに“さかゆう”と呼ばれたことは一度も御座いません。

しかし、せわしない世の中です。落ち着く暇もありません。
そんな中で生活しているものですから、どうしたって日々はあっという間に過ぎ去っていきます。聞くところによると、もう七月らしいですよ。信じられますか?ついこないだまでお正月だったのに。
まぁ、七月に突入したってのはさすがにガセネタだとは思いますが、確かにここ最近における月日の流れの早さはあまりに異常です。

こうなってくると、そんな異常なほど早く過ぎていく時間の流れに、我々は対応していかなくてはいけません。少しでもスピーディーに、少しでも簡略化して物事を進めなくてはならないのです。おそらく僕だけではなく、無意識のうちに皆様もそう感じているのでしょう。
その証拠に

「マ?」

ってのが一時期流行っていましたね。むしろ今でも普通に使われているのを見かけます。ご存じのない方もいらっしゃるかもしれませんので、説明しますが「マジで?」または「マジ?」をより短縮した言語になります。そもそも「マジ?」自体もいろいろと削ぎ落した結果のように思えますが、それでもまだ簡略化できる余地があったとは驚きです。あくなき探究心の賜物ですね。「ジ、くらい言えよ」なんて意見は甘えです。新しい文化を受け入れられない老害の言い分です。一見完成されたものを、まだまだ研ぎ澄ませる為に切磋琢磨する姿勢に僕はリスペクトを感じます。でもジくらいは言えばいいのにね。

他には「しごおわ」なんてのも見かけます。これは「仕事が終わった」の略みたいですね。我々日本人は仕事が終わっても尚せわしない人種なので、別に焦らなくてもいい仕事終わりでもスピーディーに会話を進行しなくてはいけません。このような言葉が生まれてしまうのも悲しいかな必然ではありますよね。就業前の「しごはじ」はないのでしょうか。でもそれだと「死後硬直が始まった」みたいなニュアンスもあって少し不吉ですよね。だからかな。

と、このように。
日常生活において必要不可欠である“コミュニケーション”そして“情報の伝達”をいかに短く、早く、正確に行えるかが今後の人類のテーマとなり得ることは火を見るより明らかです。

今回は皆様の為に、延いては全人類の為に。
いくつか使えそうな略語をピックアップしましたので、今後の生活に役立てて頂けると幸いです。
では、参りましょう。



【ユーキャン】

なんとなく申請を出した有給休暇。
しかし深く考えてもいない上に完全なる独断によって決断した為、よくよく考えたら嫁は仕事、子供は学校、友人も仕事、お小遣いもそんなに残っていない、予定も特にない、やりたい事も特にない……等々。
そういったいくつもの悲しい現実に直面した結果
「部長、すみません……この日の有給なんですけど、やっぱキャンセルで……」
となってしまう様子、または行為を指します。
有給キャンセル、転じてユーキャンです。
資格のアレをアレするやつとちょっと被るので、そこがネックですが致し方ありません。致し方ないって事もないですけど。
余談ですが、先日なんとなく嫁に「この日休み取れそうなんだけど、一緒にどこかに出かけたりする?」とさり気ない様子でデートに誘ったら
「働け」
と一蹴されてしまいました。すぐにユーキャンしました。働きます。出過ぎた真似をしてしまい申し訳ございませんでした。


【裏ギャン】

「ギャランドゥが繋がりに繋がってそのまま裏側(臀部)にまで達していそうなほど毛深い男性」に対して使われる略語です。略語です、というか中学時代の先輩のあだ名です。もっと言うと僕と数名の友人が、陰でそう呼んで馬鹿にしていたやつです。すげー嫌な奴だったんです。
いや、わかります。わかりますよ。これは良くない事です。今になって考えれば僕もそう思います。
個性こそが大切な今の時代には合っていません。
なので、どちらかと言うと、こう、なんだろう、それくらい男らしいというか、なんか、そういう場面で使えばいいんじゃないっすかね。よくわかんないすけど。
二つ目にして「いつ使えばいいんだ」なんてものを書いてしまいましたが、そこはご愛敬という事でなんとか。ここはひとつ穏便にお願いします。炎上は嫌です。


【ベルチェン】

食べ過ぎてお腹がキツくなってきたときにベルトの穴を緩めるときに使います。「ちょっとベルチェンするわ」と一言お断りを入れるのがマナーです。急に自分の股間辺りをゴソゴソし始めたらお行儀が悪いじゃないですか。お食事中なら尚更です。ご飯って美味しいじゃないですか。幸せじゃないですか。ついつい食べ過ぎちゃうじゃないですか。そうなるとやっぱこういった状況に陥りやすくなってしまうんですね、どうしても。だからデブなんですけど。誰がデブやねん。
とにかく、そんなときに使える便利な略語です。
考案したのは僕の古い友人です。最初に言われたときは僭越ながら
「ギアチェンみたいに言うな」
とつっこませて頂きました。
このような感じでつっこんでくれる人は大切にしましょう。きっと一生の親友になれるはずです。


【おなぺこ】

これはもう既に使っている方もいらっしゃるとは思うのですが、言うまでもなく「お腹がぺこぺこの状態」を意味します。空腹時に使うのが良しとされています。昔聴いてた声優さんのラジオで多用されていて、僕も普通に使っていたのですが、過去に職場のバイトの女子に
「よくわかんないけど下ネタ言うのやめてください」
と言われてからは控えております。
「何が言いたいのかはよくわかんないけど、とりあえず言っているのがこいつだから多分下ネタだろう」という事でしょうか。なるほどなるほど。
ちっと親呼んでくんねぇかな。親から説教してやるよ。挨拶もろくすっぽ出来ねぇジャリがよぉ。あ、でもシフトで困ってるときにけっこう協力してくれてありがとね。その節は助かりました。
あと僕は意外と下ネタは言いません。恥ずかしがり屋さんなので。今日はそこだけでも覚えて帰ってください。


【いそ】

「忙しい」の略です。飲食店で働いていたときに多用しておりました。
商売ですから、客入りが芳しくない日もそりゃあるもんです。そんな日は「ヒマ」と二文字で言い表せるのに、それなりに忙しかった日は文字数が多くなるのが納得いかないというバイトの子が考案しました。
「昨日、ランチ超いそだったんだけどぉ」
「えー、あぁでも夜もちょいいそだったー」
なんて会話が交わされているのを小耳に挟みながら
「いそ、て……」
と最後まで慣れない僕でした。ちなみに考案したバイトの子ってのは前述した、僕を下ネタおじさん呼ばわりした女子です。僕はずっと「こいつ馬鹿だなぁ」と思っていましたが、今考えると逆に天才だったのかもしれません。そういえば、ネイマール(サッカー選手)の話をしてて「あいつ何人だっけ?知ってる?」と聞いたら「ネイマール人」と答えてました。やっぱ天才かもしれないですね。本当に。


【激痛】

ゲキツウ、ではなく「げきいた」と読みましょう。
イタい奴、またはイタい過去に対して使います。
あるじゃないですか。昔の事思い出して
「時間が今すぐに戻るか俺を殺すかどっちかにしてほしい」
ってなる瞬間。
誰にでもあると思うんですよね。
例えば、ヴィジュアル系バンドを組んですぐメンバーに
「明日から俺の事はL'akia(ラキア)って呼んで」
とか無茶な事を要求した同級生のアキラ君とかさ。
そういうやつです。
アキラ君、いやL'akiaよ。やっとこのエピソードをお披露目できたよ。
ありがとう!L'akia!その「’」はなんだ!意味わからんぞ!


【へそ】

「へぇ、そうなんだ」という超絶無難な相槌を略したものです。
会話のリズムを維持する為に大して意味もなく言ってる場合が多いので、そんなことに時間や手間を割くのが勿体ないじゃないですか。だからいいんです。「へそ」で。これが新世界の正義なんです。

「私けっこう天然って言われるんですよぉ~」
「へそ」

「えっ、知らないの?それ人生半分損してるよぉ~」
「へそ」

「ほら、俺そういうの苦手な人じゃないですかぁ~」
知らねぇよクソが。あ、間違えた。へそ」



とりあえず、こんな感じでしょうか。
もっと探せばまだありそうですけど、せっかくの日曜日が勿体ないのでこの辺にしておこうと思います。

なんでもかんでも言葉を略すことに否定的な方もいらっしゃるとは思います。僕もその気持ちは正直言うとわかるんです。しかし、文化も言葉も時代と共にもっとも適したものへと変わっていくものです。大切なのはそれとどう向き合っていくか、どう扱っていくかだと思います。

皆様も日々を無駄なくスピーディーに過ごせる新しい言葉なんかがあれば是非教えてください。Twitterで晒してやりますので。

少しでもお役に立てたなら本望です。


え?

役に立ってない?


へそ。




お金は好きです。