仏検5級受験記

これは2020年11月15日にフランス語検定(仏検)5級を受験したときの記録です。受験のしめくくりとして記録しておこうと思ったのと、私がやってきたことはたぶん多くの人にとっては効率のよい進め方ではないような気がしているので、参考にできることはあまりないかもしれません。

学習歴

2017年6月から2020年5月まで、とあるフランス語教室に通っていました。ただ、この教室はフランスのカルチャー(映画・音楽)の解説がメインで、フランス語は「ま、ゆっくり学びましょ♪」という感じだったので、学習歴とフランス語の習熟度は比例していません。

3月の時点で教室をやめるつもりだったので、4月からNHKラジオ講座「まいにちフランス語・入門編」をベースにした学習にシフトし、今に至ります。

勉強に使ったもの

テキスト:『仏検5級スピード合格』

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見開きで学習すべき項目と演習問題がまとまっていて、学習したことが定着しているかを確認しながら学習できそう、と思ったのが選んだ理由です。

ただ、学習して初めて気づいたのですが、この本は演習問題の解説がありませんでした。今までなら、解説がある別の問題集を探しにいったと思うのですが、このご時世、大きな書店に足を運ぶのはさすがに気が引ける…と思い、自分で解説を作りながら進めることにしました。

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問題を解いたあと、ノートに正解の文章とその理由、不正解だった場合はどこで勘違いしたか、知らない単語があれば意味(名詞の性や動詞の活用形も)をまとめました。単語の意味や動詞の活用は、「忘れたらまた書けばいい」と思っていたので、気になったら何度でも書いていました。

全問正解できるようになってからは、問題を解くとともに、正解を入れた文章も書いていました。書くことで、うやむやな理解にとどまっているところを流せないことに気づいたからです。

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そんなわけで、試験の1週間前まで文章をひたすら書いて理解できない単語や表現をつぶすことに集中していました。ただ、あいまいな理解にとどまっていることが気になりすぎて必要以上に不安になり、落ち着かなくなってしまったので、最後の数日は問題演習に切り替え、正解できていれば多少わからないことがあってもよいと考えるようにしていました。

聞き取りの試験も似たような進め方です。問題を解いたあと、問題文をディクテ(英語で言う「ディクテーション」)しました。ディクテをしたことで、「なんじゃこりゃ」と思う音が全部自分の知っている単語でできていることや、出題されそうなポイント(たとえば、deux euros と douze euros の違いとか、Il parle と Ils parlent の違いとか)がつかめました。

「書く」ことが多かったのは、体を使う学習が合っているからだと気づいたからです。書くことで少しずつ身についていく実感があったし、テキストにふせんやメモを貼って「これさえできれば大丈夫」というのを可視化したことで安心できました。

ただ、最初からそのことに気づいていたわけではありません。実は、書く学習を始めたきっかけは、勢いで買ったものの、いまひとつ書き心地がよくないボールペンがたくさんあり、今年中にそれを全部使い切りたい、という野望(?)があったからでした。捨てるのはもったいないですし。

おかげで書く学習が合っていることに気づけましたが、整体の先生に「右手が異様なほどガチガチですよ」とドン引きされました…。

単語集:『《データ本位》でる順仏検単語集』

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本書にはほかの級の出題単語も含まれていたので、5級の部分だけカッターで切り取りました。

こちらは仏検対策を始めるずっと前に、単語を覚えるために買ったものです。音声がついてないのが弱点なのですが、シンプルなレイアウトで単語と意味をもくもくと覚えるにはちょうどいいと思って選びました。

とはいえ、パラパラめくっただけでは覚えている実感が持てなかったので、単語カードを作ったり、動詞の活用とともにノートに書き写したりしました。

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でも、あまり手応えがなかったので、試験直前(3日前ぐらい)に知っている単語を消して、知らない単語をあぶり出すために使った感じです。書く学習は合っているけれど、ただ書くだけではだめそうです。単語に関しては、問題演習で出てきた知らない単語を覚えるのが合っていて、単語集は知らない単語がないかを確認するために使うのが合っているのかもしれません。

試験当日

1問も解けなかったらどうしよう…と不安になってしまい、試験直前の1週間前から前日はあまりよく眠れませんでした。過去にいろんな試験を受けてきましたが、ここまで緊張したのは初めてです。

そんなこともあり、試験開始直後はふわふわしていましたが、問題を解くうちに少しずつ落ち着いてからは淡々と問題を解くことができました。

試験前の不安やプレッシャーから「本当は3級まで受けるつもりだったけど、もう受けたくないなぁ」と思っていましたが、帰宅してひと休みしたらフランス語の学習意欲が戻ってきたので、次の試験に向けて準備しよう、と思っています。

おわりに

よい問題集を選ぶことも大事だけど、それ以上に自分に合う学習スタイル(というより「戦い方」)を見つけることが大事、と気づけたのがいちばんの収穫だったような気がします。戦い方がわかれば、あとはやるだけですし。