西田幾多郎の『場所』論文を読む
西田幾多郎のごく簡単な紹介西田幾多郎(1870-1945)は、明治生まれの日本の哲学者。
処女作『善の研究』は日本で初めての哲学書とも言われます。
彼は在家でしたが、熱心に参禅をしていた人でもあり、その意味で東洋的な伝統にしっかり身を浸していた人です。他方、「哲学」は言うまでもなく、古代ギリシア生まれの西洋産。明治・大正・昭和と、国全体として西洋の学問・文化を取り入れつつ、しまいには戦争まで始めてしまうあの時代、西田も西洋の学問・文化(プラトン、アリストテレス、キリスト教、カ