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【考察】YEEZY終焉!カニエとadidasの報道について考える

YEEZY終了のお知らせ…。

「adidas」と「カニエ・ウエスト」のパートナーシップ解消。
スニーカー界を賑わせているこのニュースについて、本記事では私なりの考察をしていきたいと思います。

本記事をおすすめしたい方
・YEEZYシリーズのファンの方
・カニエ・ウエストのファンの方
・今後のスニーカー業界の行方を一緒に考えてくれる方

ニュースの概要

アディダスは2022年10月25日、「Ye」ことカニエ・ウエストとのおよそ10年にわたるパートナー契約を解消し、カニエがプロデュースする製品の生産を終了すると発表しました。

コラム【カニエ・ウエストとは】
アメリカのラッパー・ファッションデザイナー。グラミー賞受賞など、ヒップホップ界ではレジェンド級のアーティストです。
代表曲に”Stronger” “Power” “I Love It” など。
2021年に、カニエは”Ye(イェ)”と改名しています。
adidasの声明の一部を引用します。

adidas terminates partnership with Ye immediately
adidas does not tolerate antisemitism and any other sort of hate speech. Ye’s recent comments and actions have been unacceptable, hateful and dangerous, and they violate the company’s values of diversity and inclusion, mutual respect and fairness.アディダスは直ちにYeとのパートナーシップを終了します。アディダスは反ユダヤ主義やその他のヘイトスピーチを容認しません。Yeの最近の行動やコメントは容認できず、憎悪的で危険であり、多様性と包摂性、相互尊重と公平性という会社の価値観に違反しています。
adidas FOR IMMEDIATE RELEASE

「直ちに」という言葉が、ことの重大さを感じさせます。
adidasはカニエとのパートナーシップ終了による損失を受け入れながらもこの判断に踏み切ったようです。

カニエはこれ以前にも、パリで行われたファッションウィークで”White Lives Matter(白人の命は大切)”というセンシティブなワードが書かれたシャツを着用し、物議を巻き起こしたりしており、バレンシアガとのパートナーシップも解消されています。

彼には双極性障害の可能性もあるようですが、多様性を重視する昨今の世界の価値観やadidasの社風に対して、火に油を注ぎに注いだ結果になったと推測されます。

時代を作ったYEEZYコレクション

カニエとadidasのコラボといえば,YEEZYシリーズです。
2015年に登場して以来、第2次スニーカーブームを巻き起こしたYEEZYシリーズ。その筆頭モデルは、当時街を歩けば1人は見かけ、キャッチのお兄さんがたくさん履いており、スキニーと合わせるのが流行ったスニーカー、YEEZY BOOST350V2です。

定価が30,000円を超える高級なスニーカーですが、当時は人気のあまり100,000円を超えるものもありました。

adidasは、今回のパートナーシップの解消に伴い、このYEEZYシリーズも終了すると伝えています。
これは大衝撃。

ちなみに今回の報道がされてから、YEEZYの買い占めが起き、値段がやや高騰しつつあります。
例として私の持っているOnyxの相場推移を示します。

市場から消えていくものは高騰する。とても分かりやすい動きですね。

私の考えるところ

思想や信仰は自由だが…

今回は反ユダヤ主義という思想に基づいたカニエの言動が問題視されました。
基本的には、個人が心の中で何を思っても尊重されるべきですし、何を信じても自由であるべきだと思います。
しかし、その考えが誰かとの対立や分断を生む言動につながり、不快な思いを与えることに私は寛容的ではありません。

私の本業は福祉であることもこの価値観に影響しているかと思いますが、マイノリティが生きづらさを感じる世界や、対立をあえて生み出すような構造は好まないからです。

ゆえに、私は今回のカニエの言動が、思想信条による対立や分断について多くの人が考えるきっかけになればいいなと思っています。

スニーカーカルチャーという視点

私は「スニーカーと、思想・社会的規範は切り離して考えるべき」だと考えています。
もう少し簡単に言えば、「スニーカーこそ自由や解放の象徴である」とも表現できます。

この世界には生きづらさを助長する社会的規範が多く残っており、それはスニーカー界でも同様のことが言えます。
例えば「スーツには革靴を合わせるべきである」という論調がありますが、私はこれについて反対の立場です。
「スーツには、革靴でもスニーカーでもいい」という、誰もが自分らしく選択できる世界になって欲しいと思っています。
最近こそスーツにスニーカーは普及しつつありますが、依然として根深い気がしています。いつでもどこでもフォーマルはスーツ。
それってTPO守れていると言えますか?

今回のカニエの件で考えると、adidasはパートナーシップの解消をもってYEEZYシリーズの販売を終えると声明していますが、YEEZY自体には何の罪もないということを私は言いたいです。

スニーカー界に革命を起こした履き心地、他にはない独特なデザイン、プライムニット素材が生み出す屈曲性…どれをとっても「作品」と呼ぶに相応しい要素ばかりです。

そのデザイナーが問題を起こしたということを理由に、あらゆる販売店からYEEZYを引き払うということは、世間体を気にしすぎてスニーカーと思想をごちゃまぜにしていないか?と、少しモヤモヤを感じるのです。
足元、もう少し自由になったらいいですね。

まとめ

私はYEEZYを履き続ける

カニエ・ウエストとadidas、そしてYEEZY。どれも規模の大きな存在であるがために、大きなニュースに発展しました。
しかし、スニーカーが好きで、そのカルチャーを大切にしたい私は、これからも唯一持っているオニキスを履き続けます。
伝説は繰り返す。
いつか、YEEZYが復権することを楽しみに、今日もスニーカーを楽しもうと思います。
全ての人が、自分のスニーカーライフを楽しめますように!
それでは、またね!


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