[ネタバレ感想]攻殻機動隊SAC_2045見たよ

以下感想

簡単に言えば「夢オチ」である。攻殻機動隊だからこそ許された夢オチ。
でも嫌いじゃないわ!

SACっぽさがあるストーリーテリングで大変良かったです。
ただ最後は風呂敷たたみきれなかったなと言う感想が全てです。

正直シーズン1だいぶ昔に見たせいでほとんど覚えてなかったけどトグサが行方不明になったところとポストヒューマンめっちゃ強いよ!ってところだけ覚えておけばいいと思う。それくらいの記憶でもちゃんと楽しめた。

ポツポツと感想を書くと
プリンちゃん可愛かったね。
ストーリーの軸にちゃんと絡まってて良かった。
銃撃戦の緊迫感がすごい伝わって来て。光学迷彩同士、つまり相手が見えない中の戦いだからどう誘導させて〜とか意図がちゃんと伝わって面白かった。
あとイリヤさんのキャラデザ。元々好きだったけどこの絵で攻殻のキャラが活躍するのいいよね!ED とかプリンちゃんの過去写真とかバリバリ使われてて大変満足。

トグサの過去編について
何でこんなの見せられてんだ?(トグサ本人にしても、視聴者的にも)とは思った。だって話の本筋に関係ないものね。自身の記憶を改変して都合のいい回想を〜みたいな考察を見たけど、それなら明確にNになってなきゃおかしいので、実際はある程度周りの人間と同じ仮想現実内でダブルシンクしてるんじゃないか説を。一緒に電車に乗ってた野田の記憶に裏切られ役として配置されてたんじゃないかな。だからあそこで記憶が途切れてる。野田視点からするとあそこでトグサが演じた役は射殺されてるから。
そう考えると話に関わってくるから関係なくなくない?のか?

最大の謎
何で1A84はポストヒューマンを止める立場になった?
擬似プリンちゃんと一緒になって晴れて彼自身の持続性は担保されたわけだけど、大元の命令を(形を変えながらも)実行してるはずのポストヒューマン達を途中まで止めるような行動をしている。少なくともプリンの人格に影響を与えるようなことをしていない。なぜ。
そもそも何でプリンちゃんはポストヒューマンになりながら残り2人と同じような行動に出なかったのか。これがわからない。もしかしてポストヒューマンとなった人間はもっと無数にいながらも大多数の人間は普通に暮らしてたとか?他の人より突出した能力があるだけの?ニュータイプか?

あと自衛隊をハッキングできた謎は説明されてないよね?
壁に描かれたタギングが〜のくだりはあくまでミズカネスズカの寝ていた所に描いてたのであって、自衛隊は同じようなのみてないよね?何で自閉モードハッキングできたの?

最終回の「実は全て個々人の妄想の中の出来事で、現実の皆さんはちゃんと仕事してました〜」ってのは夢オチとして自分はみたことないパターンだったので面白いなと思った。1984とか未読なのでちゃんと読まないとね。
でも、だとすると犯罪とかも無くなるわけで、公安9果は必要なくなるんじゃ……?でもそれぞれの仕事はするだろうしダブルシンク自体は無自覚だろうから存在し続けるけど何もしない人達になっちゃうのかな?怖いね。あ、だから最後に素子が1人公安から離れちゃうのか?でも動機としては弱いような……う〜ん。
コードを抜いたかどうか、今見せられている世界は現実なのかどうか、バトーはプリンちゃんのことを気付いてるのかどうか。そこら辺を視聴者の判断に任せるってのは余韻を愉しめるし肯定的に受け止めているけど、かと言って話のオチとしてどうかと言われるといまいち腑に落ちないというか、最後の話の流れが急すぎて頭で理解出来る前に終わってしまったなと言うのが正直な感想かな。

数多く張り巡らせた伏線を綺麗に収束させて回収していく、と言う点が今作には足りなかったなーと思う。SACが良すぎて。
だから11話までみた僕は「ここから予想だにしない怒涛の伏線回収されて気持ち良くなれるんだろうな〜」とワクワクしていたし、そう思えるほど攻殻機動隊という作品に信頼を置いていたのだけれど、期待までには行かなかったな。仕方ない。映画もアニメ1作目も良すぎたんだ。

Nは涅槃って言ってる人の説が1番しっくりきたかな。プリンちゃんもよく「解脱」って言ってたし。

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