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M1 Macminiを音楽&映像制作で使ってみた所感

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データ移行もほぼ完了し、1週間ほど制作で使ってみた感想です。結論的にはとても快適です。ネットで見るほどの超絶爆速処理万歳というほどまでではないかなとという印象もあり、プロの中でも用途によってはこれでいいじゃんという方、そうでない方、分かれると感じました。

主にいままで使っていたMacpro 2013 12コア メモリ128GB +eGPUとの比較になります。

音楽制作

まずは処理能力ですが、前に使っていたよりかは明らかに処理が軽くなりました。しかし瞬間的にCPUメーターが飛び出るようなシチュエーションではオーバーロードを起こし、楽曲再生が停止する現象はいまだにあります。

主に曲データを開いて1回目の再生で起きるアレです。2回目以降の再生では問題ない事も多いのでさほど気にはなりませんが、ギターRec中など短時間に再生&停止を繰り返しているとやはり止まる事はあります。

このあたりは頻繁に起きるわけではないので許容範囲です。ちなみに普通にLogic Pro Xが強制終了するようなことも数回あります。パソコンとはDTMとはこういうものだ、と思ってるので全くストレスにはなりませんが、騒ぎ立てるほど化け物級の処理能力とかではないという事です。

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メモリ関係

いまのところM1機種はメモリ16GBがMAXなので、若干不安ではありましたが、バンド系サウンドを主とする自分としては問題はなさそうです。

メモリを大量に必要とするオケ系を主とする方の意見も気になるところですが、上記のCPU処理能力の所感からして「M1チップの処理が優秀すぎるので16GBでも十分説」には懐疑的です。

プラグイン対応関係

開発力の高そうな、いわゆる大手メーカーのプラグインはほぼ問題ありません。さらにRosetta2モードでLogic Pro Xを起動すればほぼ9割以上のプラグインは使えました。

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注意したいのは小さめのメーカーのもの、GUIからして古そうなものや、フリー配布のプラグインです。自分が確認する限り以下のプラグインは使えませんでした。

GetGood Drums: Smash & Grab
Metric Halo: Channel Strip
AudioFB: Wizard

Logicのプラグインマネージャーの一覧には検証成功として出てくるのに、トラックにインサートしようとしてもそちらの一覧には出てきませんでした。

GPU関係

この後の映像制作でも触れますが、DTMソフトにおいても音源のGUIの表示にGPUパワーが試されます。中でもToontrackのSuperior Drummer 3のGUIは場合によってカクつくことが多く、以前のMacpro 2013ではこれを開いていると、それ以外のプラグインGUIやLogicのフェーダーなどもカクカクするという現象がありました。

M1環境においてはこの点も大分軽くなった...のではありますが、依然Superior Drummer 3のカクつきは多少ありました。ここまでくると音源のGUIの作りに問題があるような気もしますが、この点に関しても両手を上げて喜べるほどの圧倒的処理能力というわけではないのかもしれません。

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映像制作

ベンチマークでの数値は倍くらいでした。Final Cut Pro Xにて検証したところ、いままでは4K 10bit 24fpsの素材の再生はカクカクするところがり、トランスコードしないと編集するのが難しい感じでしたが、M1 Macminiではスルスルと動きました。

書き出し速度も倍くらい早く感じるので、この点の処理能力には満足です。プラグイン関係はDAW系よりも使えないものが多かったのですが、MotionVFXはこちらの方法で起動するとLogicでいうところのRosetta2で起動みたいな感じにできるようです。

さらにエンコード中はファンが全力でぶんぶん回っていたのですが、M1 Macminiではとっても静かです。もともと音を出す職種ですし、他のHDDの音とかもあるので、本体のファンの音は全く気にしない人間ですが、熱による処理能力低下のリスクは少なそうです。

内蔵SSDが早い

それについてはこちらの記事で

結論

総括するとMacpro 2013 12コア メモリ128GB +eGPU という一昔前のフルスペック状態より処理能力は1.5〜2.0倍くらい(体感値)になったので大変満足です。

自分がLogic & Final CutというApple純正ソフトユーザーということもあって、ソフト自体の相性問題や処理能力の低下というリスクはゼロなのがありがたいです。サードパーティのプラグインも「9割以上は大丈夫」と思って良いです。

Finderの見た目をカスタマイズしたりするシステム系のユーティリティは対応してないソフトがいくつかありました。このあたりは今後に期待ですね。

ちなみに事前に噂を聞いていた外部ディスプレイの不安定さ(主に第二ディスプレイ)は自分の環境ですと全く問題ありませんでした。念のため純正のUSB-C to HDMIを使っています。

もう少し使ってみて気になるところがありましたらまたレポートしたいと思います。今後登場すると言われているM1X?M2?なども気になるところですね。


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