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シャドバからMTGへ

 初めに伝えておくが、この記事はシャドウバース(以下シャドバ)からマジックザギャザリング(以下MTG)の世界に足を踏み入れた際の衝撃を包み隠さず素直に綴っているだけであり、決してシャドバやMTGの批判や優劣を決めたい訳ではないことを念頭に置いて読んで頂きたい。

 私はここ数年ほどシャドバを嗜んでおり、カードゲームに慣れてきたところでMTGのアリーナ版を勧められたため、ウキウキしながら超絶長いダウンロードを乗り越えてMTGの世界に足を踏み入れた。すると其処にはシャドバでは考えられないような未知の体験で溢れており、この新鮮な気持ちを忘れないよう書き残すことにした。


1.演出の違い

 まず驚いたのは演出が非常にシンプルなことだ。シャドバではクリーチャーカードは基本全てフルボイス、リーダースキンによって異なるボイス付きエモートがある。MTGでは、チュートリアルではゴブリンからニコル•ボーラスまでボイスたっぷりだが、それ以外では殆どクリーチャーの声を聞く機会はなく、エモートもリーダースキンに似合わない”よろしく!”と”グッドゲーム”を送っては相手にミュートにされる始末である。

 シャドバのようにボイスがあることでクリーチャーへの愛着が湧きやすくもなるが、それがプレイングに繋がる訳ではないので、純粋にカードゲームがしたいだけならば特に気にも留めないだろう。そもそもMTGでは人間以外の恐竜や動物、昆虫などが多いため、あまりカードにボイスを求める気持ちは湧いてこないのかもしれない。

 また、あえてシャドバプレイヤーとしての立場に立つとすれば、どのカードとは言わないが何度も何度も繰り返す「「「決めたから…!!!」」」を聞かなくてよくなり、進化演出さえ無ければ時間切れしていなかったと嘆くこともないので、よく洗練されたゲーム演出だとも考えられる。ただ個人的な意見を言わせてもらうと、怒りの大天使が種崎敦実さんの声で戦場に出せたらめちゃくちゃ嬉しい。  

2.土地事故

 土地、、あれは一体何なのだろうか。MTGを始めた当初は、まず土地が上手く回らず連敗してとても苦戦した記憶がある。シャドバだとターンごとに自動でマナが増えていくため、分かりやすく言うと必ず7ターン目にはアトラクサが出せる仕組みになっている。

 なので、どんなに強い構築ができても土地が来なければ負け、土地が来すぎても負ける、といったプレイング関係なく土地事故によって負けることはまず起こらないのである。一方で、シャドバだと10ppが最大、つまり基本的には10マナの動きが最大値になるため、最大打点などがある程度は限られてしまう。そういう意味では、MTGは無限にマナが延びる分、相手の想像を超える強い動きが可能になってくる。その無限の可能性を上手く使いこなせれば立派なMTGプレイヤーとなれるだろう。

3.読み合いができない

 シャドバには8種類のリーダークラスが存在し、そのクラス特性に合ったデッキを組んでいく。そのため、マッチング時点でそのクラスならあの構築かもなとなることが多く、攻めか守りか、どんなカードをキープすれば良いかなどをマリガン時に決めることができる。 

 それに比べると、MTGでは前述したように構築の幅が無限にあるため、マリガン時点では相手のデッキは全く読めない。マリガン基準は自分の手札に土地が何枚あり、最速何マナで動けるかなど、自分がいかにちゃんと動けるかを重視している。対戦が始まり、相手が土地を置いて初めて相手の構築を意識するようになるのだ。また、シャドバよりも遥かにデッキプールが広いため、赤単アグロから合同火葬が飛んでくるとか、隕石をドッペルギャングするとか、とにかく経験を積まないと相手が何をしてくるのか全く読めないのである。 

 一方で、シャドバでは土地事故がない分ある程度は相手の動きが読めるため、次に相手が動きたいことを出来ないような動きを意識しなければ勝てず、かなりのプレイングが求められる。MTGにプレイングが求められてないとは全く思わないが、相手の動きが読めないのだから自分は自由な構築で今動ける最適なプレイをすることに集中できるのはMTGならではの面白さだと感じる。

4.インスタントの存在

 MTGにはシャドバにはないインスタントという仕様が存在している。シャドバのTCGであるエボルヴではインスタントに似た仕様(クイック)があるものの、本家シャドバには相手のターンに動くことができないため、MTGで初めて”打ち消し”を撃たれた時は衝撃的であった。
 
 
インスタントや瞬速と書かれているカードは相手のターン中、原則には相手がカードをプレイした時や能力発動時、攻撃時、ターン終了時などにプレイすることができる。そのため、相手のリーサルの動きを止めたり遅くしたりすることが可能になる。つまり、シャドバでは基本的に相手の次の動きを事前に妨害するプレイングが求められるが、MTGでは相手の動きに合わせて妨害するプレイングが求められることになる。言葉にすると似ているようだが、実際にやってみると全く違う視点が必要になってくる。そしてその違いこそがそれぞれの魅力の1つだと考える。

5.最後に

 他にも沢山あるがぱっと思ったものだけをとりあえず書き出してみた。色々書いてみたが、シャドバもMTGもそれぞれの特色、魅力があり、慣れてみるとどちらも面白いので始めようか悩んでいる人の背中を押せたら嬉しく思う。シャドバの方は現在は最新弾の発表はなく、1ヶ月ごとに過去の環境を振り返る仕様になっている。昔プレイしていたのであれば、懐かしいカードと再会するだろう。9月からはSTR環境なので、聖獅子ビショップやソロモンウィッチ、アーカスネクロなどで遊べるようになる。MTGでは8月に最新弾のブルームバロウが登場したばかりなので、始めるには丁度良いタイミングとなっている。ブルームバロウはウサギやハムスター、コウモリなどの可愛いらしい生き物がメインになっているため女性の方でも親しみやすく、性別問わず興味があれば始めてみることをおすすめしたい。
  
 余談だが、先月に初めてnoteを出してからMTGのモチベが上がっている一方でシャドバのモチベは下がりまくっている。最近は家ではMTG、外では紙シャドバのエボルヴばかり遊んでいる。紙のMTGは1つ前のnoteで嘆いた通りまだ準備中なので、機会があればエボルヴの方のnoteも書いていきたいと考えていたりいなかったり。

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