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チーズはどこへ消えた?

今回は、スペンサージョンソンの本「チーズはどこへ消えた?」の記事を書いていきたいと思います。

スペンサージョンソンはアメリカの医学博士・心理学者であり心臓のペースメーカーの開発にも携わった人です。著作活動の功績を認められ、ハーバードビジネス・スクールの名誉会員でもあります。

この本は全世界で2800万部の大ベストセラー、日本でも400万部を売り上げ、今もなお売れ続けています。

登場人物と特徴

2匹のネズミ・・・ スニッフ と スカリー 
2人の小人・・・ ヘム と ホー

ネズミ
 スニッフ:いち早く変化をかぎつける
 スカリー:すぐさま行動を起こす
小人
 ヘム:変化を認めず、変化に逆らう
 ホー:うまく変化の波に乗ろうとする

この2匹と2人は様々な性格を持ち合わせていますが、共通していることがあります。それは、自分の道を見つけ、時代の変化の中で望みを成就しなければいけないことです。

この2匹と2人は共通点はあるもののそれぞれ違う性格を持っています。
しかし、このネズミと小人の性格というものは読者である私たちみんなが、持っている、単純さと複雑さであるということを著者は言っています。

前置き

この物語の2匹と2人は「迷路」の中に住み、「チーズ」を探すという物語になっています。
物語に入る前に「迷路」と「チーズ」とは一体なんなのかということを話しておきます。

チーズ」・・・仕事、家族、財産、健康、精神的な安定、など
       (私たちが人生で求めるもの)

迷路」・・・会社、地域社会、家族、など
      (チーズを追い求める場所)

物語

チーズ探しが始まりました。

ネズミのスニッフとスカリーは、単純で非能率的な方法で試行錯誤しながらチーズを探します。
・道を進んで何もなければ、引き返し今度は別の道を探す。
・何もなかった通路は覚えていて、常に新しいところへ進む。

一方小人のヘムとホーは、人間らしく過去の経験から得た教訓と、思考による方法をとり、頭脳を頼りにチーズを探す高度な方法を作り上げていきました。
・いかに効率的にチーズを探せるのかというのを考えてから動く。

そして、どちらもチーズ・ステーションCの通路の端で、好みのチーズを発見することができました

その後、、、

それから毎日、2匹と2人の日課は決まりました。

2匹のネズミは、毎日早起きして迷路へ急ぎます。そしてチーズ・ステーションCにつくと前日と変わったことはないかと調べてからチーズをかじります。

2人の小人は、少し遅くおき、ゆっくりチーズ・ステーションCに向かいます。そして、たらふく食べてから眠りに落ちます。
そのような日々がしばらく続くと、2人の小人はチーズは自分たちのものだと考えるようになりました。「チーズを手に入れれば、幸せになれる」と思うようになっていき、すっかり慢心してしまいます。

ある日、、、

チーズがなくなってしまいます、、、

しかし、2匹のネズミは驚きませんでした。
それは毎日チーズを調べていたため、だんだん少なくなっていることに気づいていたことと、覚悟もあり本能でわかっていたためです。
2匹のネズミは事態を詳しく分析したりはしませんでした。
チーズ・ステーションCの状況が変わったため、自分たちも変わることにしました。すぐに新しいチーズを探しに出かけたのでした。

2人の小人は、いつも通りチーズがあるものと思ってチーズ・ステーションCへ向かいます。しかし、チーズはどこにもありません。2人は大声で泣きわめきこう叫びます。「チーズはどこへ消えた?
2人はどうしようかとしばらく立ち尽くしたままでしたが、まず本当にチーズがなくなったのかを調べることにしました。
この時、小人は壁にこう書きつけます。「自分のチーズが大事であればあるほどそれにしがみつきたくなる

その後、、、

小人のヘムとホーがどうすればいいのか相談している時に、スニックとスカリーは新しいチーズを見つけることにしか頭にありませんでした。
これまで行ったことのないエリアへ行き、とうとうチーズ・ステーションNを見つけました。見たことのないほどの大量のチーズがそこにはありました。

その時、
2人の小人は、なくなったチーズ・ステーションCでお互いをなじっていました。
ある日、ホーが「出かけよう!」と不意に叫びました。しかし、ヘムに「他のところは危険だ」と言われると、失敗するのではないかと不安と恐怖がよみがえり、新しいチーズを見つける希望も沈んでしまいました。
ヘムとホーは、毎日チーズ・ステーションCのチーズが戻ってくるのを待っていました。

しかし、、

ある日ホーがとうとう迷路への出発を決意します。
その時、ホーは壁にこう書きつけました。「変わらなければ破滅することになる
しかし、ヘムはずっとチーズ・ステーションCから動きませんでした。

そして、ホーは1人で迷路へ出発します。その中で、ホーは考え方がだんだんと変化していきます。
・再びチーズを探し求めることは恐れていたほど大変ではなかった。
・変化が起こるのを予想し、変化を求める。本能的に感じ取り、適応する準備をする。
ホーはそのような変化から、また壁にこう書きつけます。「つねにチーズの匂いを嗅いでみること、そうすれば古くなったのに気がつく

そうして、どんどん迷路を進んでいきます。ホーは「もし恐怖がなければ、何をするだろう」そういった自問を繰り返します。
そして、壁にこう書きつけます。「新しい方向に進めば、新しいチーズが見つかる

進んでいくうちに、ホーは暗い小路を見てまた恐怖を感じます。
 先に何があるのだろうか?
 何もないのか?
 危険があるのか?   
 死ぬのではないか?
そう考えていくうちに、なぜか愉快な気持ちになって行きます。
その理由をホーは壁にこう書きつけました。「恐怖を乗り越えれば、楽な気持ちになる
新しいことに踏み出したことで、恐怖から開放されたことがホーの気持ちを変えっていったのです。

ホーはどんどん迷路を進んで行き、どんどん壁に変化した心情を書きつけていきます。

まだ新しいチーズが見つかっていなくても、そのチーズを楽しんでいる自分を想像すれば、それが実現する

古いチーズに早く見切りをつければ、それだけ早く新しいチーズが見つかる

そして一つの小さな答えが見つかります。
・人が恐れている事態は、実際は想像するほど悪くはない。自分の心の中に作り上げている恐怖の方が現実よりずっとひどい。
チーズがないままでいるよりも迷路に出て探した方が安全だ

従来どおりの考え方をしていては新しいチーズは見つからない
 ・新しい考えが行動にかりたててくれた。
 ・人は考えを変えると、行動が変わる。
 ・すべては考え方が重要なのである。

新しいチーズを見つけることができそれを楽しむことができるとわかれば人は進路を変える

早い時期に小さな変化に気づけばやがて訪れる大きな変化にうまく適応できる
そしてホーは通ったことのないところへ行きました。
すると、チーズ・ステーションNの新しいチーズを見つけることができました。
ホーは、スニッフとスカリーから学んだことがあります。それは人生はつねに単純であるということです。

そしてホーは今までの経験から様々なことを学びます。
・物事を簡潔に捉え、柔軟な態度ですばやく動くこと。
・問題を複雑にしすぎないこと。
・小さな変化に気づくこと。
・自分が変わらなければ好転しないこと。

最後にホーは今まで起こったことからの心情の変化を壁に書きつけます、
「変化は起きる」
「変化を予期せよ」
「変化を探知せよ」
「変化に素早く適応せよ」
「変わろう」
「変化を楽しもう」
「進んですばやく変わり再びそれを楽しもう」

おしまい。

この本から学べること

非常に面白い本でした。本のページ数もあまり多くなく1時間くらいでサクっと読めてしまいます!

この本はスニッフとスカリーの単純さが必要ということ、ホーのように気持ちを変化させていき、諦めずに追い続ければきっとうまくいくということを教えてくれる本でもありました。

人間は頭がいいことにより、実際大したことはない問題であっても考えすぎて行動できないということはよくありますよね笑
私自身、何か失敗をしてしまった時に考えすぎて次の日に現場へ行きたくないこともありましたが、実際そんな大した失敗ではなかったということがよくあります笑

ホーを見ていると、まさにその通りだなと感じます。
今の世の中はつねに変化しています。だから今、安泰だったとしても明日にはそうではないかもしれない、ということがあるかもしれません。
毎日同じような日々を送っていては、いずれそれができなくなってしまう、かもしれないと思いました。自分がやったことのないことをつねに挑戦し続けることが重要だと思います。
あとは、つねに自分の周りはどうなっているのか?社会の傾向や状態はどうなっているのか?自分のしていることは本当に安心できるようなことなのか?など小さな変化にいち早く気づくことも重要だと思いました。

人それぞれ求めているチーズは違うと思いますが、スニッフとスカリーのように挑戦をし続けて失敗をしても、つねに新しいところへ進む。行き止まりに当たってもまた別の道へ進む。挑戦をしたくさん失敗することが一番重要なことだと思いました。

失敗をすることは辛くてしんどいことだけど、「行き止まりということを知ることができた」とホーのように考え方を変えて、前に進むことが重要なのだと思います。

最後に

この記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事は「チーズはどこへ消えた?」の物語を自分自身がいいと思ったところを抜粋しながら書きました。
この本では、物語を読み終えたあとのディスカッションなどもありとても面白いところがたくさんあります。
まだまだたくさん学べることがある本なので、ぜひ実際に読んでみてください。

ありがとうございました。





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