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ドラマや本など

中国の宮廷のドラマ「宮廷の諍い女」が観終わった。セットや衣装も豪華で美しいし、時々出てくる漢詩も優雅で、なにより伏線が綺麗にゆっくりと回収されていくところがとても心地よくて、満足度が非常に高いドラマ。
主人公がどんどん「成長」していく姿がすごかった。
後宮で生き残るために「残忍さ」も身につけていく。「芝居」もするようになる。
人間の純粋さが失われていく様子は怖かったが、後宮で生き残るという目的のために、仕方なくそうなってしまったのだと思った。

韓国のドラマ「トッケビ」も観終わったが、設定がどんどん覆るところがあまり気に入らなかった。ただ俳優さんたちが上手に演技していて、とても魅力的だった。
設定が最後にきちんと分かるようになっているとよかった。「赤い服の女」がなんだったのか、おばあさんになったり若い女性になったりするのはどうしてなのか、が最後まで分からず、気になった。とはいえ、韓国ドラマはAmazonプライムにいっぱいあるようなので、これからも観たいと思う。

病気についての本を読もうと思い図書館に予約していたが、受け取る館を間違えていて、また改めて取り寄せてもらうことにした。
『ジャングルへようこそ 双極性障害の世界』という
フォロワーさんが前に紹介されていた本だ。
最近はあまり本が読めないのだが、今回の本は病気の当事者が書いたものなので読めそうだ。
本を読んでいると、子供のことを思い出したりして悲しい気持ちになることが多いので、最近は本が読めずにいた。
自分と同じような病気の人が書くものは読めるだが、そうでないものはなかなか読めない。
世の中が病気というものを前提としてないからなのかな、と思う。
子供は母親と一緒に幸せに暮らしているものだ、という前提もあると思う。
例えば、健康な人だったら、「とりあえずやってみて、後から考える」ということもできるかもしれないが、病気だとそういうわけにもいかない。
とりあえずやってみたことが、取り返しのつかないことだったりするからだ。
判断力が鈍っているのだ。私のような病気の人はそこが違う。
「自分のしたことに100%責任を持つ」という言葉もけっこう残酷だ。
「自分」のしたことにすべて責任を持たなくてはいけない、となったら、病気で判断の鈍っていた人や妄想で自分の感覚が失われていた人はどうしたらいいのだろう。

BTS(防弾少年団)のメンバーも、ことあるごとに「オンマ(お母さん)」と言っていて、それを聞くと自分の子供のことを思い、胸が痛くなる。
自分がマイノリティになり、共感できることがとても減った。
世の中には「前提」が必要で、もし仮に前提がなくなるとかなり読みづらい、話しづらい言説が多くなると思う。
マイノリティに合わせてもらうわけにはいかないのだ。
もし、みながマイノリティを前提に話をしたら、どんどん話しにくくなると思う。

ただ読書を楽しみたかっただけなのに、楽しめなくなり、寂しい。
もう少し前はたくさん読んでいたのですが、本当に読めなくなった。
自分のしたことを悔いているんだと思う。
世の中の「前提」が、自分のスタイル(現状)を「責めてくる」ような感じがする。
今は病気の当事者が書いたものや、病気についての説明が載っている本などは読みたいが、それ以外の本はあまり読みたくない。
病気についての本だと、自分と照らし合わせて共感できたりするが、それ以外の本には共感できる部分が少なく、責められる感じがする。
結局人間は共感しないと楽しめないものなのだろうか。
「なんか違うけど楽しい」という感覚もあったような気がするが、忘れてしまった。
最近は裁縫もとても疲れる。楽しいことが見つからない。
このまま人生が過ぎていくのかな、それはそれでいいかもしれないな、という気にもなる。病気が再発さえしなければとりあえず良い。
エネルギーがあまりないので、ゴロゴロしてばかりいる。やらなければいけないことがあまりないので、エネルギーが湧いてこないにかもしれない。
そもそもエネルギーってなんだろうか。
エネルギーが今全然ないが、毎日ご飯はきちんと食べている。
エネルギーは機械のようにご飯から来るわけじゃないようだ。
やりがいとか、面白いと思うことが減って、それに必要なエネルギーも減ってしまったのかなと思う。
BTSはメンタルの問題を予防するには運動だと口を揃えて言ったそうだが、私は
運動はしていた。でも病気の予防にならなかった。むしろストレスが溜まっていたのに、それを「運動しているから大丈夫」「眠れているから大丈夫」と過信する原因になっていたと思う。
だから運動について私は否定的なのだ。運動が精神の病気を予防するなら、私みたいな人は出ないはず。
結局精神の病気を予防するには、ストレスを避けることしかないと思う。
ストレスは間違いなく病気の原因だと心理士さんに言われた。
だから病気を予防するには出来るだけ休んで、ストレスを受けないようにするのが一番なのだ。
そうすると一般的な仕事はできなくなるのではないか?
悩みは尽きない。

精神の病気は「伴侶」だそうで、一生付き合っていかなければいけないらしい。
(私は離婚したので「伴侶」が一生付き合うものだとは思わないが。)
けれど、「持病」とか「体質」としてゆるゆる付き合って行けたらいいなと思う。
お笑い芸人で統合失調症のハウス加賀谷さんは、「病気は人生経験の一つ」と
おっしゃっていた。「焦る必要はないですが、諦めてはいけません」とも。
彼はさながら僧侶のようで、彼の言葉は心に残った。

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