誰でもプロと同じ環境でレースができる。e-Motorsportとは?2

第1回はコチラ

第2回は現在開催されている主なシリーズについての簡単な紹介。の、前にまず使用されているソフトの紹介。

1:iRacing

2008年から存在しているソフトで、おそらく今のe-Motorsports上で最もシェアが高いソフト。10年以上前のソフトながら今でも定期的にアップデートが行われ、新しいマシンの追加や、クラッシュモデルの刷新など、新しいソフトに引けを取らないリアルさが評判。このソフトの大きな特徴は1:サブスクリプション制であることと、2:ドライバーのレーティングシステムが充実していることの2つ。今でこそこのレーティングシステム(順位や、マナーの良さが独自のスコアリングシステムで計算され、アクシデントなく速いドライバーが定量化されるもの)は、様々なソフトで採用されているが、おそらく一番最初に採用されたのはこのiRacingではないだろうか。発売元がアメリカだからから、NASCAR,INDYCAR というアメリカンモータースポーツシリーズが公式で採用。インディペンデントなシリーズとしては最も豪華なRedLine主催のReal Racers Never Quitも採用している。

2:F12019

 その名の通り、F1が公式でリリースしているソフト。PC版の他にPS4をはじめとする家庭用ゲーム機でもリリースされている。F1公式のF1 Virtual Grand Prixで使用されているのはおそらくPC版と思われる。2018年末からは公式のeSportsシリーズもひっそりと開始されており、F1に参戦している各チームが連動して参戦している。F1公式と言われながらも挙動に関しては辛辣な意見が多く、ゲームっぽい、と言われることも多い。しかし、F1ドライバーがリザルトの上位に来ることが多いので、もしかするとリアルなのかも(何故なら実車との挙動の比較ができるのはF1ドライバーだけ)。

3:rFactor2

元々シミュレーターとしての活用のされ方が多かったらしく、様々なシミュレーター施設にはこのソフトが入っていることが多い。そんな中でちょうどF1オーストラリアグランプリが中止になった直後に開催されたレースでの使用実績あり。ただ、それ以降はシリーズの中で使用された形跡は見当たらず、やはりシミュレーターとしての利用が多いのかもしれない。有名なところだと、織戸学氏が経営する130R YOKOHAMAに導入されているのはこのあソフト。

4:ASSETO CORSA COMPETIZIONE

元々出ていたASETTO CORSAの頃からリアルさでは定評があり、MODも豊富なため(首都高やいろは坂といったコースまである)PCゲームの中ではプレイされ続けてきていた作品。ちなみにPS4でもプレイが可能。昨年あたりからこの作品が段階的にリリースされてきており、6月にはPS4でも発売予定。このソフトが使用されているのはソフトのメインモチーフでもある、旧ブランパン耐久シリーズを主催するSROのレースの他に、日本のインタープロトシリーズのeSports版のレースで使用されている模様。

5:GRAN TURISMO SPORT

唯一家庭用ゲーム機PS4のみでの展開。過去作品と異なり、SPORTの名前の通りeSportsに特化した作品となっている。FIA(国際自動車連盟)と連携した唯一の公式戦を展開し現在3シーズン目。挙動や音がリアルではないと一部のファンから常に批判にさらされ続けているが、家庭用ゲーム機というとっかかりのしやすさからか、発売からもうすぐ3年を経過する現在でもユーザー数は減る気配を見せない。次世代機のPS5の発売と共に新作発売が噂されているが、普及に向けては時間がかかるため、恐らくしばらくはこのGT SPORTが公式戦の役割を担うと思われる。

第3回はそれぞれのソフトで開催されている代表的なシリーズの紹介を予定。

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