Formula 1 Rd.1 Bahrain 寸評

いよいよ開幕。ちょっと前の寸評で書いたようにフェラーリがやっぱり好調だったということで、個人的には予想通りになって嬉しい限り。かといって別に推してる(推しという言葉は好きではないし)わけでもないし、全体をパッと見て気になったところをいくつか。

1:メルセデスPU組の不調

本家メルセデスを含め、メルセデスPUを使っているチームが軒並み後方に沈んでいたのがちょっと気になった。特に本家のメルセデス以外(マクラーレン、ウィリアムズ、アストンマーティン)は軒並み後方に沈んでいたので、sそれぞれがエアロで苦労していたというより、なんとなくPU側の要素の方が強いのではないか、と感じた。対するフェラーリPU使用チームは割と上位に食い込んできていた(フェラーリ、ハース、アルファロメオ)ことも考えるとメルセデスのPUがダメというより、フェラーリのPUが予想以上に頑張ってきたと考える方が自然かもしれない。まだあと数レース見てみないと全体としての傾向は掴みづらいけど、このPUは2026年まで開発が凍結されてしまうことを考えると、この差は気になるところ。来週のサウジアラビアはさらに全開率が高まるため、PUへの依存度は高くなる筈。そこでも苦しんだ場合はメルセデス組は厳しい戦いが続くことになるかもしれない。9

2:レッドブルノーポイントのジンクス

思わぬ形で終盤に立て続けに2台ともリタイアしてしまったレッドブル。不思議なジンクスがあるようで、過去の大幅な規程変更があった2009年、2014年とどちらも開幕戦はノーポイントで終えているらしい。2009年に関してはそこから尻上がりに調子を上げていったが、2014年はリカルドが2勝を上げて覚醒したものの、4年連続王者だったベッテルはこれで完全に臍を曲げてしまって翌年にはフェラーリに移籍してしまった。そして、レッドブル自体もタイトル獲得はそこから7年間待たなければならなかった。レースを見ている限りだとペースも悪くなかったし、今年もトップ争いを存分に繰り広げそうな気はするが、このジンクスがどっちに転ぶのか、これも少し楽しみ。

3:F1Tempoという神サイト

F1Tempoというサイトがあって、どこまで本当なのかはわからないけど、テレメトリーが閲覧できるというとんでもないサイトがある。そこでルクレール、ハミルトン、フェルスタッペンの予選のベストラップの比較をしてみたところ、各車の特性が見えて面白かった。

スクショ1

青:フェルスタッペン
赤:ルクレール
黄緑:ハミルトン

上記は、コースの中でどの車が速かったかを簡潔に図示したもの。パッと見で読み取れるのは、

・ストレートスピードはレッドブルが速い
・小さく回り込むコーナーはメルセデスが速い
・中高速コーナーと、立ち上がりの中間加速(特に後半)はフェラーリが速い
みたいなところだろうか。更にテレメトリーデータで図示するとわかりやすい。

スクリーンショット 2022-03-21 18.45.46

フェラーリ、レッドブルが速いというより、メルセデスが劣っているという言い方の方が正しいかもしれない。

スクリーンショット 2022-03-21 18.46.21

そのほかのデータはこの通りだけど、さらにうっすらと読み取れるのはフェラーリのアクセル開度が長いということ。特にターン5、6あたりの高速S字区間では明らかにフェラーリが踏めているのが読み取れる。この辺で、海外サイトあたりでも言われているダウンフォースとドラッグのバランスがよく取れたマシンになっている(=よく曲がり、ストレートではよく伸びる)ことが窺い知れる。ブレーキングでも全体的により深くまで入って、早めにリリースできてるのがフェラーリ。メルセデスも時々頑張っているけど、どうもツッコミすぎでタイムロスしてるような感じなので、奥まで入っているにしてもちょっと解釈が異なってくる。

というわけでまた今週末は早速連戦。ジェッダの市街地サーキット。またこのデータ使って色々と遊んでみよう。

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