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人口300人台の村に、アップルパイを1か月に500個売る店ができた話

ときどき書く社長です。

タイイトルにもある通り、ここ屋久島の栗生集落は人口300人台。高齢化率は実に50%超。
そんな地の利の薄い集落に食品加工場を構えて3か月が経ちました。

オープン当時は食パン、クロワッサン、サンドイッチを軸に展開していましたが、今の主力商品はアップルパイ。
他にも売れ筋はありますが、今日はアップルパイにフォーカスして書きます。

なぜアップルパイだったかと言うと、上手に作る人がいたから。
そしてそれのウケが良かったから。

6月からアップルパイも売り始めましたが、当初と今では雲泥の差ほど美味しさが違います。
スタッフがオーブンの細かい設定、焼き時間、冷まし方、サクサクが長持ちする方法など、細かいことをいくつも改善して、今に至ります。

当初もいいものを提供していたつもりでしたが、気づいた点を改善していくうちに、今の方が美味しくなったのです。

それにしても、ここは屋久島の中でも港、空港、高校などから遠く、決して地の利がいいとは言えない所なのですが、遠くからは1時間以上もかけてここのアップルパイやパンを目指して来てくださいます。

そのアップルパイを作っているのは、この間まで保育園で非常勤職員として働いていた、いたって普通の主婦たちです。
この普通の主婦たちが1か月に500個も売れるアップルパイを作ったのです。
自分には何もないと思い込んでいた主婦が、やってみたらすごいことになりました!
「素人だから、、、」と自分で自分にかけるバイアス、「素人でしょ、、、」と他者からかけられるバイアスを超えて、ちゃんと世間に評価される商品を作りあげ、評価を得ているのです。
それは細かい改善の積み重ねの結果でもありますが、逆説的に言うなら、何度も小さな失敗
の積み重ねでもありました。
「たくさん失敗した。だから美味しいアップルパイができた。」ということです。

自分の可能性に蓋をしてはいけないのです。
チャレンジする人にとって、成功とか失敗とか、それほど問題ではないのです。大事なのは経験から何を学んで、自分の生活にどれだけ落とし込めるかなのです。
これからも普通の主婦たちの挑戦は続きます!