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2023年10月 京都2

京都滞在3日目。早朝ウォーク。朝焼けの空が美しい。

東の空があかく染まっていた。御池通り。
この日の朝は二条城の周りを一周。ジョギングしてる人がものすごく多かった。土曜の朝だったからかもしれない。
民家の玄関先には祇園祭の時の粽を飾ってある家が多い。

ホテルに戻り、大浴場で汗を流し、二条城近くの喫茶店でモーニング。その前にコインランドリーに寄って、洗濯乾燥機を回しておく。

コロラドコーヒーマスサンでモーニングセット。
コインランドリーに寄って洗い上がりを待つ。

さて、午前中はまず、祇園の何必館へ。開催中の北大路魯山人展がお目当て。烏丸四条からバスで京阪四条まで。

南座を眺めながら、八坂神社方面へ。
何必館、久しぶり。
魯山人の書。
この器にはどうしても、鮒寿司が一番似合うのだそうな。
大胆な椿の絵が描かれた鉢。
何必館5階には中庭、紅葉が色づき始めていた。

何必館を後に、八坂神社へお詣り。レンタル着物を着た観光外人客の多いこと!

八坂神社。

一度、ホテルへ戻り、昼過ぎに堺町四条近くの料亭、じき宮ざわへ。昼の部の2回目を予約してある。席はカウンターのみ。

じき宮ざわ。
島根の銘酒、天穩の純米生酒を。
最初の料理は茶碗蒸し。7種のキノコ入り。仄かな香りが刺激的。食前酒は山形正宗。
神経抜きしたサワラを熟成させ、皮目を焼き、米だけで発酵させた飯寿司を載せ、さらに香り高い青海苔をトッピング。若き料理長は長浜出身。料理屋を営む実家の脇には発酵小屋があったそうだ。素晴らしい取り合せの一品。
ご飯は釜で炊き、初めは少し芯が残るのを一口、次々とよそわれるたびに新米が味変していく。トッピングのシラスも美味。
〆は最中と抹茶。香り高く、食事の余韻を楽しむ。

いやあ、これほど丁寧に仕事を施された料理を味わうのは至福のひと時。それぞれの料理の根底に隠された微妙な出汁や素材の香りと味を楽しむために嗅覚と舌がフル全開モード。カウンター内の料理人たちは、外人客相手にも流暢な英語で説明をして、めっちゃかっこいい。店を出る時も暖簾の外まで出て見送ってくれた。
天気予報では午後から雨だったが、幸いまだ降られず。高島屋の地下に寄って、今夜は出来合い惣菜でホテルの部屋で簡単に済ますことに。

大浴場で汗を流した後、缶ビール飲みながら、持参したつまみを。さらに惣菜と大阪寿司。ブラタモリ、北九州続編を見ながら。

その夜は予報通りかなり雨が降ったようで、翌朝はあがったものの、路面がかなり濡れていたので、早朝ウォークはパス。朝風呂へ。今朝のモーニングタイムは、御池通の進々堂にて。

ミネストローネスープのモーニングセット。

午前中は府立植物園へ。正門前の通りは秋の色合い。

右手には府立大学のグラウンド。アメフト部が練習していた。
府立植物園はまもなく開園100周年らしい。凄いね。
バラ園には多くの品種が咲いていた。これは昔我が家にもあった品種。ぼくがダメにしちゃった。
色気があっていいねえ。

バラ園から大温室へ。

温室は別入場料が必要。
なんと、温室内にサガリバナが咲いていた。普通は夜に咲く花。加計呂麻島の行きつけの宿の庭にも咲くが、夜しか咲いてるのは見たことなかった。不思議。
温室内にはサボテンコーナーも。

賀茂川出口を出てすぐのお洒落な蕎麦屋でランチ。

北山通りにはお洒落な店がずらり並んでいる。蕎麦屋もこんな佇まいで出迎えてくれるのだ。
ニシン蕎麦の冷たいのをいただいた。お汁も蕎麦も美味しいが、甘めに炊かれたニシンが旨い。

北大路を西へ歩き、大徳寺通りを下る。途中、地元のお年寄りの溜まり場になっている喫茶店で一服。
大徳寺では3つの塔頭が特別公開していたが、普段から公開されている大仙院へ。訪れる半分ほどが外国からのお客さん。チケット売り場でぼくらの後ろにいた外国の女性2名。寺の女性が驚くほど流暢なフランス語で案内し始めてびっくり。凄いなあ、京都は。大仙院、内部は撮影厳禁のため、写真はナシ。見学途中でいきなり土砂降りの雨。茅葺の屋根に雨粒が弾ける様子はとても美しい。石庭に雨が染み込む様も見惚れる。そして、突然、雨が上がり差してきた陽光。まるで映画を見てるかのようなドラマティックな流れ。ふうう、いいものを見せてもらえた。

大仙院入口のヤマボウシはきれいに紅葉していた。
写真は撮らせてもらえなかったが、内部はちゃんと説明をしながら案内してくれた。フランス語の案内も。
近寄ることはできなかった大徳寺の山門。

門前で名物の大徳寺納豆を買い求め、バスと地下鉄を乗り継ぎ、ホテルへ戻った。
さて、今夜の晩メシは五条近くの新しめの和食店。くずし理(ことわり)。

18時スタートで予約してあったが、一番乗り。カウンター奥に陣取った。

あっという間に10席ほどが満席になり、その後やってきた飛び込み客には満席だと断っていた。カウンターの中には店主がひとり。

酒は伊根満開。丹後の舟屋で知られる伊根の蔵元で赤米で仕込まれる酒。彩りも美しいが、酸味が効いた味はワインのよう。
見た目にも美しい前菜盛合せ。左下のサワラ幽庵焼きは焼き加減が素晴らしい。

次々と美味しい料理を出してくれる店主は三重県鳥羽の出身。道理で三重の酒、作(ざく)の銘柄がやたら多いわけだ。実家は旅館、おばあちゃんは84歳で今もなお現役の海女さんだそうな。

どれも印象深かったが、この一品は忘れ難い。秋の様々な野菜を焼き、ローストビーフを添えてあるが、それらの下にキノコの田楽味噌が敷いてあり、これが素晴らしく旨い。ま、輸入物のマツタケも良かったのだが。
ご飯の前にはオプションで希望する客に、一口フォアグラ寿司を出してくれる。これまた絶品なり。
開店してからまだ2年、着実に馴染客を増やしている感じの店主。今後の健闘を祈りたい。ご馳走様でした。美味しく、楽しかったわ。

ここまで楽しんできた久々の京都旅、まだもう少し楽しませてもらう。

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