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2023年4月 渡嘉敷島

ネット予約しておいた渡嘉敷島行きの高速船のチケットを、とまりんの窓口で購入。幸い雨はまだ降り始めていない。マリンライナーとかしきの乗船場は少し離れていて、そこに小さな待合室があった。

9時発のマリンライナーとかしき。乗船開始は8時半から。

今日は波が荒いから揺れるのでシートベルトをしっかりするようにと船内放送。通常なら9時40分に渡嘉敷島に着くのだが、今日は50分ほどかかる予定ともアナウンス。
渡嘉敷港に着くと、くじらレンタカーのボードを持った兄ちゃん。店へ運ばれて、借り出し手続き。6時間、5500円。現金払いオンリー。保険、ガソリンなど込み込み。
まずは、島の北部の山を登る。国立沖縄青少年交流の家の敷地を通り抜ける。敷地内に戦跡遺跡。集団自決跡地。森の奥までは入らず、慰霊碑の前で合掌。

網状の門が閉じている。ハブ避けだそうで、自分で門を開けて入り、また閉める。
米軍が上陸した時、島の住民達が集団で自決した。米軍に随行していた記者は、その凄惨な光景に、動揺を隠しきれないレポートをアメリカに送った。

ワゴン車に乗っていた地元の方が、この先へ下れますよ、とゲートを開けてくれたので村道大谷線を下り、渡嘉志久ビーチへ向かった。まだ雨は落ちてない。

どんより曇り空の下でも十分に美しい海が見下ろせる。
ここにも戦跡遺跡。爆弾を抱えて特攻する小型艇を隠していた洞穴。
渡嘉志久ビーチは、きれいな砂浜。晴れていたら、どんなに美しいことだろうか。
今日は大潮だったらしい。
くじらレンタカーの軽自動車。

渡嘉志久ビーチから主要道へ上がると、照山園地遊歩道入口の標識が見えた。展望台まで400m。歩くか。念のため傘を持った。

初夏の花、ノボタンがポツリポツリと咲いていた。
こちらはケラマツツジ。もうピークは過ぎてる感じだった。
雨が降り始めたと思ったら、一気に土砂降り。雷までゴロゴロ響く始末。しかも登りの階段がえらく続いてる。どこが400mだよー。なんとか、意地で展望台まで行った。が、真っ白でなんも見えないよー。
本当ならこんな絶景が見えたはず。横殴りの豪雨の中では、まったくの夢物語だった。

なんとか引き返し、まだ早いけど昼メシにする。阿波連の町外れ、シーフレンドという店。近くに車を駐めたが、雨が少しおさまらないと外に出られない。雨が弱まった隙に店へ。

本日の日替わり定食。麻婆豆腐丼。味噌汁はつくが、漬物はナシ。寂しいねえ。
外はまだまだ豪雨。すごい音を立てて雨が屋根を打っている。コーヒーも頼んで、結局、1時間の滞在。

さあて、どうするか。せっかくなので、島の南端まで行ってみよう。阿波連岬園地。駐車場に車を駐めて、雨が弱まり展望が開けたら下りようと待ったが、弱まる気配なし。

結局、車から出ず仕舞い。
帰り道、阿波連ビーチを遠望。

さてさて、どうするか。朝、通り抜けた青少年交流の家に海の資料展示室があると分かり、向かった。事前に電話しておき、受付で頼むと、真っ暗な部屋の電気を点けてくれた。大した展示ではなかったが、短いビデオを10本全て観させてもらった。

サンゴや、海の生き物などをテーマにしたプログラム。

レンタカーは16時まで借りているが、行く所がない。港に民俗資料館があるが、行ってみると事前予約しないと開かないと。ふざけんなよー。南の島の資料館、博物館の類はホンマにアカンことになっとるなあ。観光案内所で島に図書館はないんですかと訊くとないという。うーん、雨の日にすることがないやんか。しゃあないので、再び渡嘉志久ビーチの展望台へ行った。

朝より海は濁っていた。
泳いだら気持ちよさそうだなあ。

で、早めに車を返して、宿へ入った。

シングル部屋を予約してあったが、ツインを使って、とのこと。

シャワー浴びて、缶ビール。ふうう、やっと一息じゃあ。
2食付きで予約してあったが、食事は近くの別の宿の食堂へ行くようにと言われた。少し散歩してから向かうことにした。雨は上がっていた。昼間の豪雨は何だったのか!

すぐ近くに役場がある。
あちらこちらに面白いキャッチフレーズが掲げてある。

教えられた民宿の壁は昔ながらの石灰岩の壁。

いい雰囲気ですねえ。
ちんぐし、という民宿の食堂へ。今は営業してないが、昔は居酒屋としてもやっていたとか。

さあ、ビールを飲もうと注文すると、酒は出さない、飲むなら宿に帰ってから飲んで、と冷たく言われた。え、酒なしの晩メシかいな。アルコールは別料金だから、その分は払ってきて、と聞いてきたのにと言うと、女将に電話、すぐ彼女から電話がかかってきて、そういうことになってるのを知らなかった、ごめんなさいと言う。しゃあないなあ。

付近を散歩して宿に戻った。

30分もかからず、晩メシが終わってしまった。
食後、付近をブラリ。ヤギが飼われていた。

宿に戻り、ホールで酒を飲む。港近くの店でオリオン75とカップ泡盛を買ってきた。

ホールの片隅にエピフォンと三線。
壁にはポップな絵が描かれている。

外へ飲みに行くと出ていった女将が帰ってくると、お詫びに一杯ご馳走させて下さいと、泡盛を出してくれた。ダイビングライセンスをとりに来てる大阪の青年と3人で軽く飲みつつ話をした。ホールは21時まで。15分延長してお開き。
翌朝、雨は降ってない。少し歩き回る。実は友人から、今の時期ならコモウセンゴケが見られると教えられたのだ。湿った斜面。探しつつ港の見える展望台まで。

根元家の石垣。実に立派なものだった。今は無人。
展望台から渡嘉敷港周辺を見渡す。

行き帰り注意して探したがコモウセンゴケは見つからず。

テイカカズラだろうか、黄と白の花が咲いていた。
展望台にはテッポウユリがもう咲いていた。

町中をウロウロしてると、猫があちこちにいた。

島にはやはり猫が多いのだ。
町外れに、いい顔したヤギが1頭。

朝メシは昨夜と同じ所で6時45分指定。仕事で泊まってる男達がたくさんいた。

昨夜の晩メシといい、この朝メシといい、味は悪くない。真っ当な食事だった。

さあ、10時のマリンライナーで本島に戻ろう。結局、昨日だけが異常な1日だったようだ。忘れられない島になったなあ。

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