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2023年8月22~24日 白馬岳(2932m)

日程:8月22日 猿倉10:25→10:41白馬鑓温泉方面分岐→13:07小日向のコル→15:48白馬鑓温泉小屋(泊) 8月23日 (朝食弁当)白馬鑓温泉小屋4:43→8:11鑓温泉分岐8:16→9:10白馬鑓ヶ岳9:30→11:34丸山11:40→12:01白馬山荘(泊) 8月24日 白馬山荘4:27→4:47白馬岳5:15→5:30白馬山荘(朝食)6:23→6:45白馬岳6:55→8:16小蓮華山8:34→9:14船越ノ頭9:28→9:59大池山荘(軽食)10:29→11:15白馬乗鞍岳11:27→12:37天狗原12:47→13:43栂池山荘13:48→13:53ロープウェイ自然園駅→14:00栂池山荘→14:08ロープウェイ自然園駅14:20→ゴンドラ→14:50栂池高原駅→タクシー→白馬駅経由→15:10白馬ハイランドホテル(入浴)16:10→タクシー→16:15白馬駅16:37→17:13信濃大町17:16→18:10松本18:40→あずさ54→21:18新宿

メンバー:秋田、伊藤コーチ親子、糸の会メンバー6名

久しぶりの糸の会。本当は先月、燕岳へエントリーしていたが、膝の具合が悪くなりパスしていた。今回も膝が大丈夫なのか、些か不安を抱えての参加。前日は信濃大町で1泊、この日は7時過ぎの列車で白馬駅まで向かい、8時35分発のバスで猿倉まで来て、他の皆さんの到着を待った。

バスの終点、猿倉荘。1時間ほど待つ間に、早々に白馬から下山してきた人たちが疲れた顔をしてやって来た。左手にはトイレと給水所がある。

タクシーに分乗して他のメンバーが到着。支度をしてから出発。18年前に白馬岳に登ったことがあるが、その時は白馬尻から大雪渓を越えて白馬山荘へ、その後、蓮華温泉に下って1泊、というコースだった。今回は歩き始めてすぐに大雪渓方面への道から左へ分岐して鑓温泉を目指す。思っていた以上に、多くの花が見られた。トリカブトなど秋の花も多い。花の写真は別のページにて。

お天気がいいのはありがたいが、気温が高く、信じられないほど大量の汗をかいた。

登るにつれ、山の頂上付近には雲がかかり始めていた。登り始めてから5時間ほど、沢筋の上の方に小屋が見えてきた。もうひとふんばり。

見上げた先に本日の宿、白馬鑓温泉小屋が見えてきた。湯煙がうっすら見える。

最後の登りを終えて、やっと小屋に着くと、手前のキャンプサイトにはテントが張られていた。足湯に浸かっている人もいる。

汗まみれになって、白馬鑓温泉小屋に到着。

割り当てられたスペースは、いわゆる山小屋雑魚寝部屋の1階左奥、コロナ禍には定員を半分にして、1列隙間を空けたりしたと聞いていたが、もうびっしり隙間なく布団が並んでいた。これで、宿代はなんと1万6000円! びっくり。まあ、早速、露天風呂へ。ただいま混浴タイム。20時から21時は女性専用となる。女性陣は小屋の中の内湯へ。

温泉はザバザバ、源泉掛け流し。それはいいけど熱い。左奥に沢水がホースから出ていて、先客の皆さんもそのあたりにかたまっている。いやあ、気持ちいいこと。疲れも飛んでく。

風呂上がりは、1本1000円のスーパードライロング缶。ぷっはー、めちゃくちゃ旨い。甘く感じてしまう。苦労して登ってきた甲斐がある。やがて、雲が上がってきて、雨まで降り始めた。夕食は2廻り目の17時40分から。

メインはハンバーグ付きのハヤシライス。大雪渓のワンカップを吞んだ。

夕食の直前、ずぶ濡れになって外人さんが小屋に着いた。あれ、朝のバスで一緒だった人だ。なんと、猿倉から大雪渓経由、白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳と回って下山してきたという。凄いなあ。しかもテントだ。食後にもう一度露天風呂に入りに行くと、彼も汗を流しに来たので、おしゃべり。dayをダイと発音するので、オーストラリア人だとすぐに分かった。明日は猿倉へ下山後、松本へ出て泊り、その後、上高地へ行くという。元気だねえ。日本を楽しんでね。
夕食時に、コーチからは明日は予定より早く出たい、弁当を用意してもらったので、朝4時に起床して、朝食を済ませ、4時半過ぎに出発、と言われた。明日の午後、白馬岳あたりは雷の危険があるため、なんとか昼までに白馬山荘に着きたいと説明された。
この夜、なかなか熟睡できなかった。うつらうつらして、起床時間を迎えた。ウェアは山の中はずっと同じ物でと事前に指示されているので、生乾きのまま着込んで、食堂前のベンチで朝食。夜中は雨が降っていたが、上がっているようだ。

前の晩に100円でポットに詰めたお湯を飲みつつ、お茶漬けのようにして弁当を平らげた。

足下がようやくうっすら見えるようになった4時40分過ぎ、出発。雪渓脇の登山道を登り、日の出を待ち、ご来光を眺めた。

昨夜の雨が嘘のような快晴。雲海の上にご来光。

今日のコースは結構きつい。クサリ場も数ヵ所。

最初のクサリ場。慎重に登りましょう。
見上げる先に尾根線が続くが、まずは尾根まで登らなくては。

小屋のボードには、尾根の分岐に出るまで3時間とあったが、結局、3時間半かかった。そして、さらに登って白馬鑓ヶ岳山頂へ。

白馬鑓ヶ岳山頂。標高2903m。ガスに包まれ眺望がきかない。

杓子岳は山頂へ向かわず、巻き道を。とにかく昼までに白馬山荘へ。

杓子岳の中腹を巻いていく。

実は尾根の分岐に上がる直前にもライチョウを見かけたが、うまく写真を撮れずじまい。が、頂上小屋手前で、すぐ近くにライチョウが出てきてくれた。

久しぶりに見たライチョウ。カワイイねえ。

頂上小屋を右下に見て、しばらくすると、目の前に立ちはだかる白馬山荘。なんとか、雨になる前に辿り着けた。

白馬山荘の偉容。見えてから、着くまでが本当に長く感じる。

ちょうどお昼。まずはレストランで昼メシを。ランチメニューは4種類、いずれも1500円。というか、まずは生ビール。こちらは1200円。18年前には860円だった。各自、ラーメンや信州丼など好きな物を注文。ぼくは山賊焼きバーガーにした。ビールのお供にはバッチリ。

高い屋根がおしゃれな白馬山荘スカイレストラン。
3000m近い山の上で、生ビールをジョッキで飲める幸せ。やっぱり甘い。甘露。

食後、女性陣はケーキセットなどを注文しておられる。よし、かき氷だ。

大雪渓かき氷、1000円。販売5周年記念で、サクランボがひとつおまけされていた。

レストランを出ると雨が降り始めた。よかった。で、部屋はというと、昨日と違って、個室だった。3人の男部屋は2階の五竜。ゆったり布団が敷ける。ちなみに、ここは1万5000円。
雨は激しくなってきた。夕食は17時。それまで時間はたっぷりある。3人揃って昼寝。ぐっすり1時間寝た。

夕食は昨夜よりは内容も味もよかった。ロング缶はここも1000円。ま、もともと経営は同じだからなあ。

夕食後、男部屋でミーティング。明日の行程確認、その後、熱弁を振るい始めたコーチに、あんまり勝手なことを言わないでとブレーキ。ふと、窓を見れば、雨が止んで明るい。外へ出ると、美しい夕景。

白馬岳山頂方面も明るく照らされていた。
夕陽に赤く染まる富山湾の向こうに能登半島も見えた。
白馬岳が北アルプスの最北にあることを再認識させられる。

消灯時間前に寝る。昨夜よりは熟睡できた。面白かったのは、真夜中0時頃、全員起きて、ひとりずつ順番に階下のトイレまで行った。
翌朝、4時起床。この小屋は乾燥室があるので、ウェアはすっかり乾いていて気持ちいい。空身でご来光を見に山頂へ。

標高2932m、白馬岳山頂からは、東には妙高、南には白馬鑓ヶ岳、南西には劔、立山、さらに南奥には槍ケ岳など、素晴らしい眺めが広がっている。
日本海に浮かぶ佐渡が間近に見える。

寒いかもしれないとダウンベストを着込んできた。陽が出るまで山頂で待機。次々、登ってくる人がいる。やがて5時過ぎ、雲海の上に曙光が現れた。ありがたい。今朝もご来光を拝むことが出来た。

ご来光。雲海の眺めも見事。
朝日が当たり始めた剱岳。左は立山。
昨日歩いてきた白馬鑓ヶ岳から杓子岳もくっきり見える。

一度、下山して朝食。納豆も付いていて朝メシも充実していた。さて、最終日。まずは、もう一度白馬岳を登り返す。山頂で、コーチが寝転がってみるようにと言う。3000mから見る空は近い。なるほど。
ここから下って、尾根道を三国境へ。小蓮華山へ登る。

小蓮華山山頂に立つ鉄剣。
小蓮華山から続く尾根道。

気持ちのいい尾根筋歩きを楽しみ、船越ノ頭。おお、白馬大池が見える。

白馬大池と大池小屋が見えた。あそこまで下れば、あと少し。と、その時は思っていた。
今日もまたライチョウに出会えた。

大池小屋まで下ると、ガスに包まれた。小屋で各自、軽食。皆さん、キーマカレーを食べていらっしゃるが、お腹は空いてないので卵スープ。300円。塩分補給。

白馬大池小屋。食堂は左手、トイレは右手。

さあ最後の下り。これが思いの外きつかった。大きな岩がゴロゴロする中を、足下注意しつつ、急勾配を下る。登ってくる人たちもしんどそう。やっとの思いで、天狗原。

天狗原。花も咲いておらず、寂しい景色。小雨も時折ぱらつく。

12時半ぐらいに栂池まで下れるかと思っていたが甘かった。栂池山荘に着いたのは13時半を回っていた。

栂池山荘。最後の最後で大ドジやらかした。

手短にトイレなど済ませ、ロープウェイ駅へ向かう。駅のすぐ手前で、スマホがないことに気がついた。あちゃ。山荘の写真を撮ったのは覚えているから、あそこに忘れたに違いない。皆さんには先にロープウェイで下りてもらい、ひとり足早に引き返す。ベンチやテーブルには見当たらず、山荘の人に聞いても届いていない。最後の望みは、道端でストックの先を雨に濡れた葉っぱで拭ったあたりか。お、路上にiPhone、落ちていた。良かった。すぐにロープウェイ駅へ引き返し、20分後のロープウェイで下山。呼んだタクシーがちょうど来たところに合流。白馬駅に寄ってもらい、コインロッカーに預けた荷物を出し、白馬ハイランドホテルへ温泉入浴しに。露天風呂から白馬三山が見える、というのがウリだが、山頂部は雲に隠れたまま。ま、汗を流して、温泉に疲れたのだから、十分か。風呂上がりのビールも旨い。

白馬ハイランドホテルのロビー。大きな暖炉が据えられ、窓の外には白馬三山。

白馬駅で解散。コーチは新宿行きのバスで帰るそうで、ここでお別れ。残りは、松本まで各停で出て、そこから特急あずさ。車内では、山里おつまみ弁当を肴に、ビールや日本酒を楽しんだ。
結果的には、雨や雷はほとんどかわし、僕自身は膝も痛むことなく歩き通せて大満足であった。

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