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2023年4月 龍王山、飛鳥

天理に1泊した後、ホテルから駅前へ行く前に、せっかくなので天理教総本山を見に行く。

この立派な建物は、天理よろづ相談所病院「憩いの家」。この右奥に教会本部がある。

さすがに参道も立派だ。さて、駅へ向かおう。

アーケード街にはそろいの法被を着て、修道生というタグを付けた老若男女が大勢いた。

駅前では東横インの建設工事中。やはりフツーのホテルの需要も増えているのかしら。昨夜お世話になったホテルいこいは、5500円で朝食も付いて悪くなかった。
レンタカーは選べるほどなく、というか駅前には1軒のみ、やや高めながらオリックス。明日は雨なので、本日中に歩けるところは歩いておきたい。向かったのは山辺の道柳本駐車場。長岳寺近く。ここから龍王山に登る。ちょっと前にNHKの低山歩き番組で吉田類が龍王山を紹介していて、山の中に多くの小さな古墳があると知ったので、行きたくなったのだ。

登りは長岳寺ルート。が、長岳寺山門前は素通り。頭だけ下げましたが。

道は極めて分かりやすい。道標も各所にあるし、道もしっかり整備されている。

道端にはスミレなど野の花も多かった。
土嚢を積んだり、階段を作ったりしてあるので、歩きやすい。
所々に地蔵や石仏も立っている。

1時間ちょっとで分岐点。車道が現れた。ここから山頂までは10分あまり。

柳本龍王社。雨乞いの神様とのこと。

標高586mの山頂は、かつての城跡、龍王山南城跡。奈良盆地を一望できる。正面には金剛山から二上山、手前には畝傍山、耳成山。そして山麓の古墳群。真下に見えるのが崇神天皇陵(冒頭写真)。

中央奥が金剛山、その下に、畝傍山と耳成山。木の枝に隠れて箸墓古墳。

山頂で昼メシを食べようと思ったが、先客グループがベンチを占領していた。すでに休憩を終えているのに、引率役の兄ちゃんの指示でアスレチックみたいな遊具に取りかかるのに、わざわざ荷物を置きっぱなしにしとる。マナー悪いオバハン連中、最悪。消えてから、ゆっくりUFOそば飯おむすびを味わった。
さて、下山。ツツジが咲いている。

コバノミツバツツジ。西日本に多いようだ。
小さな社の脇にショウジョウバカマ。前を歩いていた女性が教えてくれた。

さて、先ほど登って車道に突き当たったあたりから、下山は崇神ルートをとる。目的の古墳群があるはず、だったが、事前に予習したイラストマップには案内板があると出ていたのに、それらしきものは発見できず、気がついたら山辺の道まで下山してしまっていた。登り返す気にもなれず、残念至極。

山辺の道になると、突然、人がいっぱい歩いている。さすが、大観光地。

崇神天皇陵は濠に水が満々と。陵の森には桜も咲いていた。

崇神天皇陵をパノラマ撮影。

駐車場に戻り、古墳を巡る。まずは、景行天皇陵。ここはチラ見だけ。次にホケノ山古墳。ここは墳丘に登ることができる。目の前に箸墓古墳。

ホケノ山古墳には埋葬施設が復元されていた。

箸墓古墳へ。

ムラサキサギゴケが一面に咲いていた。
箸墓古墳の遙拝所。

ぐっと南下して明日香村へ。目指すは高松塚古墳。一帯は歴史公園として整備されている。

高松塚古墳。もう少し早ければ満開の桜も見られたなあ。
いや、そうじゃないか。例年だったらドンピシャだったかも。
ここは300円の入館料が必要。壁画館。
再現模造模写。実物ではないが、それ故、彩色も鮮やかで、見惚れる。

高松塚古墳からさらに少し南下すると、キトラ古墳。古墳そのものを見学した後は、四神の館を見学。無料。四方の壁の様子を実物大で展示。さらに、古墳時代の時代の終わりを示すサイズで、だんだん小さくなり簡素になったと説明されていた。

古墳自体は上のこんもりした部分で、多摩御陵を思い出してしまった。

この後、実は大宇陀に向かったが、それは別ページで。
翌日、大宇陀から再び飛鳥入り。案の定、雨なので博物館巡り。まずは、飛鳥資料館。屋外の庭園にあれこれ展示されている。

猿石、右奥は二面石。いずれも複製品。

館内の展示も盛りだくさんだった。さすが、奈良文化財研究所の施設。いやあ、じっくり見ていたら半日以上かかりそうだった。とりあえず駆け足で見学した。

飛鳥池工房遺跡コーナーに、和同開珎より古いという富本銭の展示があった。
ここで鋳造されていて、失敗品も多く出土しているそうだ。
山田寺の発掘調査で発見された千数百年前の建築部材を保存処理して、東回廊を復元展示。

いやいや見てるだけでお腹いっぱいですわ。雨だけど、石舞台だけは行っておきたい。

迫力あるね、石舞台。一度来たことあると思い込んでいたけど、初めてだったかも。
広い石室内に雨だれが落ちて、ちょっといい雰囲気だった。

次に向かったのは、歴史に憩う橿原市博物館。ここでの展示のメインは隣接する新沢千塚古墳群から出土した遺物。千塚は実際には600基とのこと。それでも凄い数。その中でも126号墳からはお宝が続々。

なんとシルクロードを経て、ペルシアあたりから伝わったとされるガラス器。
さらに青銅製の熨斗。当時のアイロン。他にも金や銀の宝飾品なども多数。
別フロアでは、発掘品の復元作業中だった。

せっかくなので、千塚古墳群を見ておこう。

こちらが126号墳。さほど大きくはない。東西22m、南北16m、高さ1.5m。5世紀後半。

新沢千塚古墳群は遊歩道が整備されていて、歩いて回れる。

桜の花は終わっていたが、見渡す限り、古墳の小山がポコポコあちらにもこちらにも。

ふう、お腹が空いてきたので、昼メシタイム。お好み焼きにした。

このみ家という店でミックスを注文。やっぱ、関西のお好み焼きは旨いなあ。
まだまだ運転があるから、ビールはぐっと我慢。

最後に寄ったのは、橿原考古学研究所附属博物館。ありゃ、畝傍御陵、すなわち神武天皇陵のすぐ近くだった。ここも展示内容が凄すぎた。おかげで、レンタカー返却が少々遅れてしまった。予習不足。

縄文時代晩期の土壙墓(どこうぼ)。推定身長165cm、平均158cm当時、背の高い男性。
縄文時代後期~晩期。土偶頭部。橿原遺跡出土。面白い造形。
びっくり顔の土偶は素晴らしいなあ。
メスリ山古墳の大型ハニワ。本当にデカイ。
様々な動物ハニワ。大きな馬は馬具も含めてリアルだなあ。

いや、のんびりしてるとレンタカー返却時間を過ぎてしまいそう。雨で道も渋滞気味だし。結局、15分ほど遅刻。勘弁してくれた。
天理から近鉄、南海と乗り継いで関空へ。

途中駅で特急ラピートに追い抜かれたが、派手なラッピング。
へえ、韓国のアイドルグループ、SEVENTEENなんだそうな。ジイサン、全く知らん。

関空で、やっとビールを吞むことができた。フードコートの関空食堂という店で、あれこれおかずとエビス。これで1500円は安い。

名物の卵焼きは焼きたて、アツアツ。めっちゃ旨かった。

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